バイトの性分

　本日乱心日よりなり、昨日帰宅すると家宝の机がやって来ていたので興奮してついつい眠るのが遅くなってしまった。RCサクセションのすべてオーライをしみじみ噛みしめダンスダンスダンス、そうしたところやはり起床時の格闘、噛みしめ過ぎたのか肩がこっていた。

なんとかギリギリの時間に出発、昨日帰り道にこれまたずっと買うか悩んでいた3coinsという雑貨屋で売ってある1100円で購入した折り畳み傘を携帯して出る。想定よりも多い雨、無いよりはましだが結構降られて駅に着くと、人集りが明らかにいつもより多い、違和感が漂いまくっている。
しかしなんとなく察して本来ならそんな時間の余裕ないのに濡れた衣服を拭きたいような気持ちになってKioskでタオルの値段をみて卒倒しそうになる。買えるわけがない。
とかく足取りを戻し改札前まで行って係員が遅延証明書を配っていたので貰い、ついでに職場の近くの何々駅まで行きたいのですがと聞いたところ私鉄で遠回りして都内まで行って下さい。と言われ、多分緊急で駆り出され、散々文句なども言われて辟易したのだろうしようがない後はGoogle伊能忠敬と相談することにして改札の出入りが自由になっている構内アナウンスを聞きつけとりあえず入ってみる。20分後か30分後には再開の見込みとの事、Googleさんの予見によると私鉄に乗るとだいぶ時間が掛りそうなので迷いながらも待つ選択。

とりあえずバイト先に電話する。
不意に何を言ってよいか分からなくなり何故だかヘラヘラしてしまった自分がいた。もしかして緊迫した状況でヘラヘラして叱られるのってこういう具合なのかと改めて思い知る。

そうなると私はこれ以上どうしようもない状況、後は復旧待ち次第となるので妙にデンとした気持ちになり、私のせいではないかんねとなっている気持ちがあるのは不思議なものだが一方でこの数日前といいこうも続くと、考えてみれば遅刻は遅刻、それが社会の掟、どんな事情が私にあろうとも他人の気持ちを慮る余裕なんて誰も彼もない皆自分の事で精一杯なのでこのまま続いたら私干されるなと片隅で思っていた。

大概は仕事全然出来なくても無遅刻無欠席で挨拶さえ出来れば社会人としてやって行けるのが社会生活、あと愛想の一つもあれば無問題、それの一つが最近脅かされている。

たしかに前より朝起きるの遅くなっていて自分自身のせいはないとは言えない。そんな危機を感じながら、腹減ったなと思ってベンチで自家製の握り飯でも食おうかと思うたら電車動きだす。そして一駅一駅丁寧に時間感覚調整しつつ職場の最寄り駅に着、思ったより早く着いてくれて今このまま行ったら15分刻みシステムで15分以内の遅刻で済みそうであったのに行き道のベンチで握り飯を食うていた。
我ながら阿呆やと思う。

そんなだからやっぱり神さまは私を試していらっしゃるのだろうか、職場に到着タイムカード切ったら16分という時間だったまさしくジーザス、まあ阿呆ぽくてええわ、とも思いながら結局電車一時間の遅延だったので半分くらいなんで私のせいというテイなんだろうと思いながら申し訳ございませんと遅延証明書を貼り付けた遅刻報告書を記入、何故か職場もザワザワして妙な一体感に包まれている事に気付く、遅刻した私にすら優しい。どうやら新しく入ったばかりのクルーがとんだ様子。結構若手で皆で大事にという感じがあったので皆動揺が隠せない様子、妙にソワソワとその調子に合わせて遅刻をなかった事にしようとしていた自分の汚い性格が浮き彫りになった。

フルコース　デューン

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今のところ基本的に毎週木曜日0時配信を予定してます。

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