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【全文公開】以前、雑誌などに書いた文章

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以前、雑誌などに書いた原稿です。多くの方に伝われば、と願って書きました。
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記事一覧

【全文公開】「チベットの瞑想法ロジョン(心の訓練法)」PR誌『ちくま』2018年12月号…

 アメリカでは、人口の一パーセントが仏教徒です。仏教に改宗しないまでも、英語で書かれた仏…

吉村均
1日前
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【全文公開】「弘法大師と私」(2021年)

『月刊高野山』2021年2月号掲載  大師号は亡くなられた高僧に贈られる諡号(しごう。おくり…

吉村均
2か月前
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「主体としての身体や自然、その声を聞く」『東方だより』令和3年度後期号(2022)

 新型コロナの流行で生活のあり方が大きく変わり、二年近くになります。  何十年も前、研究…

吉村均
4か月前
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【全文公開】『金島書』の構成・試論(1994)

初出:『西一祥教授追悼 総合芸術としての能』(1994)世阿弥協会(後に世阿弥学会に改称) …

吉村均
9か月前
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「和辻哲郎とナーガルージュナーインド・チベットの伝統的理解との対比ー」『比較思想…

 この論文は投稿した比較思想学会のサイトでPDFで公開されているので、noteに転載はしていま…

吉村均
9か月前
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「『歎異抄』を浄土信仰の流れに位置づける ―蓮如本錯簡説を踏まえた読み直し―」明…

 親鸞聖人の教えについて唯円がしるした『歎異抄』は、私にとって、表面的な意味はわかるもの…

吉村均
1年前
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「後ろから読む『教行信証』 ―C・G・ユングの『チベットの死者の書』解釈を手がかりとした読解の試み―」明治学院大学教養教育センター紀要『カルチュール』9巻1号(2015年3月)

 変わったタイトルですが、以前、親鸞論の序章のつもりで書いたものです。  深層心理学者のC・G・ユングは『チベットの死者の書』(これは西洋社会に紹介された時にエジプトの『死者の書』に似ているというのでつけられた題名で、原題は『バルド・トゥードル(中有における聴聞による解脱)』)を深層心理学の立場からは「後ろから読むべき書」だと評しました。そのことを手がかりに、親鸞の主著『教行信証』(正式な題名は『顕浄土真実教行証文類』)の構造を論じたものです。  真宗では自力をいけないことの

「演能の思想的基盤―世阿弥『風姿花伝』「第四神儀」篇を中心に―」『日本思想史学』…

 この論文は投稿した日本思想史学会のサイトでPDFで公開されているので、noteに転載はしてい…

吉村均
1年前
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「ナーガールジュナ(龍樹)の理解を基盤としたチベットと日本における仏教の展開」『…

 この論文は投稿した比較思想学会のサイトでPDFで公開されているので、noteに転載はしていま…

吉村均
1年前
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【全文公開】死者の思いを聴く―夢幻能に学ぶこと―(2002年)

『総合芸術としての能』第8号(世阿弥学会)掲載 序 看護学校での授業 ひょんなことから、…

吉村均
1年前
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【全文公開】やさしい心を育てる(2014)

一 自分の大切さに気づく・子育てと仏教 仏教に対するイメージは人それぞれで、子育てと仏教…

吉村均
2年前
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【全文公開】謎解き『中論』(2012年)

『チベット文化研究会報』2012年7月号・10月号(第36巻第3号・第4号) (以前書いたもので…

吉村均
2年前
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「現代日本における倫理的危機と仏教的価値観の可能性」インド・デリーでおこなわれた…

釈尊成道2600年を記念して、インド・デリーでおこなわれた国際仏教会議(Global Buddhist Cong…

吉村均
2年前
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【全文公開】道元・親鸞が見たもの(下)光明と空(2010年)

『大法輪』2020年11月号(通巻77巻11号)に掲載 「他力」のむつかしさ 大企業がCMなどで「他力本願(たりきほんがん)」という言葉を、努力をせずによい結果を期待するという悪い意味に用い、浄土真宗が抗議することがあります。「本願」は一切衆生を浄土に摂(おさ)め取る阿弥陀仏の誓願、「他力」とは往生(おうじょう)が自分の修行ではなく阿弥陀仏の誓願の働きによってなされるという、親鸞聖人(しょうにん)の教えの心髄をあらわす言葉です。ですから、誤用だというのはその通りなのですが、