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【2019 J1 32節】松本山雅FC vs 横浜F・マリノス マッチレビュー

1.はじめに

 大学でテストがあり前節のレビューを書けず、代表ウィークでリーグ戦がなかったので久しぶりのレビューになります。
マリノスは31節時点で首位東京と勝ち点差1の2位。今節の東京の結果次第では首位に立てるので、今節の松本戦に勝利したいところ。

2.スタメン

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 マリノス:前節と変わらず 怪我から復帰の渡辺皓太がベンチ入り
松本:前節から中美、パウリーニョ→阪野、田中の2枚変更

3.先制点(良い題名が思いつきませんでした)

前節同様速すぎる先制点。仲川の圧倒的質的優位での得点でしたが、得点シーンを少し振り返ってみましょう。

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1:10~
 松本の守備時の陣形は5-3-2。2トップが中央を締め、サイドに誘導してボール奪取を狙っているように見えました。本来はボールをサイドに追いやりWBとIHで挟み込んでボールを取りたかったのかもしれませんが、マリノスの両WGが幅をとっているためWBは高い位置を取れず、マリノスの前線3枚に対して松本のDF5枚がピン留めされた状態に。この状態で畠中から松原へ一人飛ばしてのパス。松原→仲川にボールが渡り、ドリブルからの圧巻のゴール。5バックを攻略するのに時間がかかると思っていただけにこの開始早々の得点は予想外でした。ただ、テルはあれくらいのスペースと時間があればここまで質の高いプレーをできると証明してくれました。代表でも見てみたいですね。

4.一人飛ばしのパス

 マリノスの前線3枚に松本のDF5枚がピン留めされた状態なので、松本は中盤3枚が横にスライドしながら守備をしていました。なかなか、中央にボールを通させてもらえないマリノス。そこでマリノスが選択したプレーは一人飛ばしのパス。基本的にマリノスは最終ラインを3枚にしてビルドアップをしています。最終ラインの3枚の真ん中の選手をとばしてパスを出すことで松本の中盤の横のスライドが間に合わずIHとボランチの間が空くようになってきました。そこの間をマリノスの選手が突く形やスライドが間に合わず大きなスペースがあるサイドを使って攻めていました。先制点も一人飛ばしのパスから生まれたゴールです。

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この図だと分かりにくいな 動く図を作れるようになりたい、、、

松本の中盤3枚の前半の走行距離は岩上・藤田が6.3km、杉本が5.8kmとかなり多い。それだけマリノスが相手を揺さぶって負荷をかけさせることができたということである。これより走っているマルコス(6.5km)は一体何者、、、

5.後半 松本の修正 

 後半からは松本のIHとボランチの間に位置を取っているマリノスの選手にボールが入ると5バックのサイドから2番目(3CBのサイド)の選手がすぐさま潰しにくるように。それでもマリノスはSBへの回避を上手く使いチャンスを作ります。

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さらにマリノスのSBに松本のWBがプレスをかけ、残りの4枚のバックがスライドしてカバーをするように。

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5.5バックには遠藤を推す

上図のシーンでも相手DFラインの背後を取りたかったが動き出さない。ハーフタイムのボスのコメントには「両ワイドの裏を狙おう」とあったがマテウスは裏に抜ける動きを見せなかった。マテウス→遠藤に交代したファーストプレーでオフサイドになったが遠藤は相手DFの背後を取った。この一連のプレーからボスはWGにDFの裏を取って欲しかったと分かります。さらに66分での交代はボスにしては早めのメンバーチェンジ。今節のマテウスの出来には不満があったのかもしれません。マテウスは足下でボールを受けてから縦に仕掛けるタイプなので5レーン全て埋められてしまうとドリブルするスペースが無く、突破が難しくなります。また味方とポジションを入れ替わったり流動的にプレーすることに課題がある選手なのでハーフスペースを埋められてしまうと打開できなくなってしまいます。一方遠藤は、足下で受けて縦に仕掛る、カットインしてシュートまで持っていく、裏抜けもする、味方と流動的に入れ替わったり、マテウスほどの圧倒的な個はありませんが状況に応じて色々なプレーをすることができます。

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70:00~
 マテウスには見られなかったポジショニングです。遠藤が内側に入ることで扇原をサイドに張らせることができます。遠藤自身はこの位置からシュートを打てますし、左利きの扇原から精度の高いクロスが上げられます。

5バックではハーフスペースを埋められてしまっているので味方のニアゾーンランを使うのは難しいです。ニアゾーンを突くにはWGの裏抜けが最善なのでボスは両ワイドの裏を狙えという指示を出したと考えられます。

ハーフスペースを埋めてくる相手には流動的にプレーできる渓太が良い的な話をヒロさんとTwitter上でしたのを思い出しました(笑)

それでも1得点しか出来なかったマリノス。デブライネのようにペナ外のハーフスペースから逆サイドのゴール前にクロスを上げるプレーがあればそのままクロスから得点になる可能性もありますし、ハーフスペースを埋めている選手をつり出すことができニアゾーンランも生きてきます。

6.最後に

 最後までお読みいただきありがとうございます。
結果は1-0の勝利!!そしてついに首位に立ちました。まずは次節の川崎戦。僕にとって特別なシーズンだった6年前。6年前の等々力での光景は絶対に忘れません。次節はその等々力での試合。相手、会場ともに不足はありません。6年前の雪辱を果たせるように全力で応援しましょう!!


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