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全校応援の意味を本気で考えてみた。

ご無沙汰しております。
甲子園も熱く盛り上がっていますね。
僕自身も8年前、甲子園を目指して野球をしていました。
福島の学法石川を出て、日体大で運良く日本一も経験させてもらいました。
ふとSNSでこんな記事を見ました。
良くも悪くもこの記事は凄く考えさせられる内容でした。

そんな僕が、これまでの経験を基に"なんで全校応援をするのか"について書いていきます。
それでは。

野球部の全校応援について

夏になると、風物詩のひとつとして甲子園があります。
各校、47都道府県毎に予選を戦い、勝ち上がった1校が聖地甲子園で日本一を争い戦い抜くわけです。
よく見られる光景のひとつとして、予選の試合を学校を上げて全校生徒で応援するというものがあります。
それがいわゆる"全校応援"と言われるもので、野球部のために、全員現地に足を運び応援するといったものです。
ここで、記事にある通り、なんで野球部のために応援しないと行けないのかという意見も、もちろんあることでしょう?
そもそも野球が嫌いな人、野球部の顧問が嫌いな人、野球部の選手が嫌いな人、野球部自体が嫌いな人、行く理由に納得がいってない人、沢山のネガティブ意見があって当たり前。
ただ、なぜ学校が全員を連れて行くか、なぜ学校の一環行事として学校側が力を入れるのかを書いていきたいなと思います。

心が動きやすいもの=スポーツ

みなさんが心を動かされ、感動することはどういったものがあるでしょうか。
生命の誕生に立ち会うこと、オリンピックで日本代表がメダルを獲ること、応援している人が喜ぶ姿を見ることなど、僕たちは沢山のことに日々感動しています。
感動は人々の心を打ち、日々の日常を頑張ろうと思わせてくれます。
高校生にとって、高校野球というものはその感動を直に受けれる最高のスパイスのようなものだと考えています。
クラスメイトの野球部が甲子園を目指してグランドで戦っている。
仮に3年間クラスが一緒で、数多くの日々を過ごしてきたとしましょう。
勝敗に関わらず、普段の生活を共に過ごしている分、感情移入しやすく心が動くはずです。
それが、その子にとって"頑張ろう"と思えたのなら、野球を観にきた理由があります。
学校で学ぶこともたくさんあるのは事実ですが、勉強をして心が動くことは少ないですし、頑張りが目に見えるスポーツはやはり心が動きやすいものなのだと改めて感じています。
こればかりは野球だけに限らず、他のスポーツもまさに同じことが言えると思います。

野球部は学校の大きな広告塔だから

今現在、甲子園が行われているわけですが、見てください。
NHKをはじめ、バーチャルテレビ、ラジオ、新聞等のメディアにたくさんの記事が載っています。
学校からしたら自分達の学校の名前がこれだけ大きく取り上げられる機会はありません。
それも野球というものは、沢山のファンがいます。
特に高校野球というものは完全にブランディングが確立され、絶大なる人気が出ています。
甲子園決勝は満員の5万人、あらゆるところでテレビは甲子園がついています。
それだけ多くの目がその一球一打に注目をしているわけです。
学校は当たり前なことですが、沢山の生徒が来る方が良いに決まっています。
広告をテレビで打つことや、新聞に打つこと、自分たちでメディアを作り広告することは費用も手間もかかります。
仮に甲子園を勝ち上がれば、何もせずにその学校が知られ、勝手に求人ができます。
だからこそ、学校側も力を入れて野球部を応援するわけです。
あとはシンプルに攻守が分かれているので、応援しやすく、点が入ったら喜べるという野球のそもそものルールにも応援しやすさがあると思います。

高校生にとって全校応援は
大きな意味合いを持つ

ここからは僕の経験談ですが、全校応援をやるメリットとデメリットを天秤にかけたとき、僕はメリットが勝つと思っています。
野球部出身の僕が言うとエゴに聞こえてしまうかもしれませんが、、。
デメリットとしては、大きく言えば、その子の時間、部活動の時間を奪うこと、熱中症リスクがあること、費用がかかることでしょうか。
メリットはあげたら沢山出てくるので、大事なことだけ。
それはその子の今後の人生の活力になる。
ということです。
先ほども少し書きましたが、野球部の大会ではありますが、全校応援となると、そのクラスメイトであったり、友だち、教科担当の先生、その他町の人たちなど、沢山の声援が届きます。
普段関わっている人が甲子園や日本一を目指して戦っている姿を生で観れることに大きなメリットがあります。
普段見せない表情や立ち姿、2年半沢山の犠牲を払ってやってきたことを知っているからこそみんなが応援して感動するんです。
僕の周りにも、高校時代の思い出は"野球応援"という人は沢山いますし、なによりもあれだけ熱くなれたことが嬉しいことだったと言っている人もいます。
勿論、批判的な意見があって当たり前ですし、運動部に対してネガティブな意見を持っている生徒もいると思います。
ただ、学校全体がひとつになれる行事は滅多にありません。
熱くなれるものも多くはありません。
そこに普段知っている人がいたなら、なお熱くなれるはずです。
卒業して毎年夏を迎えるときに、"あの時の思い出"を思い出すことで、人生を頑張れるきっかけになるのではないでしょうか。

野球部の意識が大きく変わる

学校によるとは思いますが、野球の強豪校と言われている学校は、クラスに野球部が複数名いると思います。
良いか悪いかは別にして、クラスに複数人いると、大体そのメンバー+運動部でクラスを引っ張って行くことが多くなります。
全校応援されるということは、日常から沢山の目に見られていることになります。
その日々の行動で、応援してもらえなくなる可能性も出てきますし、嫌われても当たり前となるわけです。
応援してもらって当たり前の意識が消え、応援してくれる人がいるから部活が成り立っているという意識に変わります。
勝ち上がれば勝ち上がるほど、その人の時間を割くということになるわけですから。
また、応援していただいた立場からすると、他の部活動も全校応援にして欲しいなとも思います。
勿論、キャパシティの問題や、予算の問題もあるとは思いますが。
応援し合いたいというのが高校生の本当の気持ちだと思います。

最後に

毎年夏が来ると、やっぱり高校野球って素晴らしいなと思います。
社会人になって、野球が仕事に変わったわけですが、あれだけ人に見られて、あれだけ人を惹き込む力を持っているのは高校野球がナンバーワンです。
羨ましくも思いますし、僕も頑張ろうと思わせてくれます。
全校応援は僕も2年生の時に経験しました。
あの力は凄い。
上手く言葉にできないんですけど、本当に一体感でしたね。
地鳴りかと思うくらい歓声が沸きます。
全く関係ない人も涙を流し、声を枯らす。
今はコロナで声が出せないかもですが、今でもあの経験は忘れられないですね。
教育機関の中に部活動があります。
沢山の人がより豊かになることを考えると、やっぱり全校応援は価値のあることなのだと思います。
青春の正体はわかりませんが、やはり熱中できるものがあるというのは素晴らしいことです。
心が動く経験は素晴らしく価値のあるものだと思います。
野球の全校応援に限ったことではなく、興味がないことをただ、興味がないで終わらせるのではなく、興味を持ってみてダメなら興味を持つのを辞める。
物事を別の視点から捉えてみる。
その考えが個人的には素敵だと思います。

僕も高校生に負けないように頑張ります! 

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