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完璧な味か、ホッとする味か。

専業主婦なのに外食三昧な友人がわりといる。都心あるあるだと思う。勝手に「ならレトママ」と呼んでいる。「子供の習い事が毎日のように入っている上に旦那の帰りも遅いので、結局習い事帰りに子供と外食(orレトルト食品でマッハな食事)をするママ」の略である。彼女らのことを批判する気はさらさらない。だって価値観は人それぞれだから。

「玄米先生のおべんとう箱」という漫画にハマっている。農学部の学生が、玄米先生によって食の大切さに目覚める話だ。玄米先生の初登場シーンは、ぬか床をプ〜ンとさせながら素知らぬ顔で電車に乗る場面である。キャラ立ちがパーフェクト。

稲垣えみ子さんの「家事か、地獄か」を読み、食事のハレとケ、食事のミニマム化など、なんだか食事に関してボヤボヤと考えていて気がついたことがある。

健康に良いもの〈 完成された味
健康に良いもの 〉完成された味

人間って、わりとどっちか寄りの2タイプなんじゃないかな、と。

我が家は完全に後者で「少しくらい不味くても良いから体に良いシンプルなものが食べたい」派である。蒸し野菜とか、塩胡椒で味付けしたお肉とか焼き魚とか。味噌汁とか。いや十分美味しいんだけどね!

前者のタイプは「多少体に悪くても良いから複雑な奥行きを秘めている、完成された味を常に食べていたい」派である。これが変な方向に行くと「カップラーメンうめぇ」とか「ジャンクフード最高」となるが、都心の「ならレトママ」は、そういうものは食べない。叙々苑のランチとか、ラボエムのランチとか。スープストックのレトルトお取り寄せとか。そんな感じ。常に「ハレ!」。

少しお高めの温泉旅館に泊まった。料理人が偉い何かの賞を取ったかなんだかで、品数がエグかった。先付2品、前菜6品、鱧の御碗料理、ピクピクしているお刺身盛り、鮑の踊り焼き、金目鯛丸ごと一匹の煮魚、箸休めにシャーベット、からの鰻の茶碗蒸し、豚肉どか盛りのサラダ、なめろう丼、おしんこ3種。締めはプリンとわらび餅である。

、、、食べられないよ。

と言いつつ罪悪感増し増しだったので9割完食したが、当分お刺身は食べたくない感じである。

9.5が「ケ」、0.5が「ハレ」でいいわもう。とつくづく思った自分は、年をとったからなのでしょうか涙。

さ、玄米先生を引き続き読みます。


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