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人生

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2023年12月の記事一覧

連なる記憶

夜空という名のキャンパスに、大輪の花が次々に、そしてどこまでも咲き誇る。視界いっぱいの、いや、視界を優にはみ出すほどに大きな、一瞬だけ咲いては消える花たち。 花火の開始直後はとにかく大興奮で、この壮大な景色をどうにか記録しようと必死でスマホの撮影ボタンを連打していた。でも今はただ、この夜を記憶しようと空を見上げている。スマホの代わりに、慣れ親しんだブランドのお酒の缶を持ちながら。 * * * 遡ること、数時間前。ユキさんと私は、人で混み合う東京駅地下・グランスタにいた。