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秋、公園と天秤ポエム 23/10/06

おそらく秋だというのに、ここ4日間くらい日中に外に出ていなかった。
気持ちよさそうな陽気があるのに勿体無いし、日を浴びてないせいで精神がおかしくなりそうな雰囲気がある。ということで、外に出る。

季節の変わり目というのを、直接的にテレビニュースを見なくなって認識するのが難しくなった。暦はもはやあてにならないし、そういや天気予報士の顔を見るタイミングがない。
真夏のピークが去った、天気予報士がテレビで言ってた~、ってフジファブリックも言ってた。それくらいに四季というのは嘘っぱちで、テレビでも見ないことには認識できない。
なんなら見てても己で体感しないことにはボンヤリとしか認識できない。
体感してても残り3割くらい正体が不明のまま。

朝8時、試しに徒歩2分の公園へ繰り出してベンチに腰かけている。

広めでよくある褪せた木製のベンチの隙間に、短くなった2Bの鉛筆や、お菓子の袋の捨て殻、砂利や土埃が同居している。
それはどうやら、まだ比較的新しめの住人…えっと…ゴミ…のようで、地域の活発な生活感を感じさせられる。それ自体は詩的で面白く感じられたし、言い換えも思いついたものの、理性が邪魔してポエミーにはできない。したくないというのが正しい。冗長。

もしや子供がここで宿題していったのだろうかとか、このお菓子の捨て殻の多さは累積なのかそれとも一度になのかとか、そこから公園管理業者の入るスパンどれくらいだろうとか、まだ子供ってこんな何もない公園で遊ぶんだろうかとか、思いを馳せに馳せた。

答えの出ない平和そうで無駄な問いも、風と陽に当たっているだけで詩的でセンスのいいものに思えてしまう。これは危険だ。
ただ、書きやすそうではある。

いつだったかに一応買ってあった無線式の折りたたみキーボードと虫よけスプレー、イヤホンとスマホを駆使して、その場で日記を書けないか模索した。

光に反射して画面は見えないし折りたたみキーボードは扱いづらくガタガタ、虫よけに関しては普通にミツバチが寄ってきた。

ド失敗だ。むしこわい。スマホの設定がダークモードからライトモードになっただけだった。

ついこの前まで暑さと関連のあるあるで日記を書いたのに、日差しの照り以外はそれなりに涼しい。というか寒い時さえある。
だとすれば2日前の室内の暑さはいったいなんだったんだ。

二階建ての屋根近くの部屋であること、花粉の関係で換気を控えたこと、カーテンをつけず日差しが照りやすい位置だったこと、あとはシンプルに日数による寒暖差が要因だろうか。
正直なところ見当はついていた。一日中家にいるのに換気を控えたら、それなりに精神もまいるし季節も感じられないことくらい。

全てを花粉のせいにしたかったが、よく考えれば外に出てからひどい症状は出ていない。だとしたらズビズビで透明の鼻水と目と鼻の痒みの原因がずっとわからない。別のアレルギーを疑うにしても、診断を受けに行くにはリターンが釣り合っていない。

無職はアレルギー診断と処方箋を受け取るより前に、適職診断と職業紹介を受け取るべきだろう。動いてる社会の歯車にオイルを差すのならわかるが、故障して取り換えになっているパーツにオイルを塗ったって床へ垂れていくだけだ。
…というのは卑下しすぎかもしれないが、シンプルに健康保険の手続きややらなければならないことをガン無視していて、暫く動きたくない。
状況に相応しくないが、現実逃避は上手なほうだ。

自分が無職であるという自覚はあるのだけど。
「仕事に行かないとッ!」と睡眠から急にハッと目が覚めてしまうこととか、本来あるべきの焦燥感とかがあまりない。

というのも、休養を取って然るべき勤務状態だったと自負しているからだ。働いていたのは2年ちょいだけど。
あと昔から壊れ切っている生活のサイクルとか、働かない人動かない人特有の暮らし方とかに慣れている。時間を潰せと言われればやりたいことは沢山ある。

恥ずかしいことだが親のすねをかじっていて現状暮らせているせいで、働くための動機付けが薄い。というか、仮に今後働き"続ける"としても動機付けが薄すぎる。

とりあえず一度、その理屈で今だけ考えるまどろっこしい天秤を捨てる必要があるのだろう。
メリットデメリットを心の天秤ではかっているのだとしたら、本当なら将来的な設計図を書いて、悪い時のリスクと良い時のリターンも重みに含めるべきだ。
設計図が全然書けないから困ってる、と言えばこの説教している僕の一部分も黙るんだろうか。

動かないことには現実は動かないねぇ、書くだけ思うだけなら簡単なんだけど。

天秤が重心を変えるように、公園のベンチから腰を上げ、自室の座布団へと腰を下ろした。いつもの編集様式に戻ると、とても書きやすくてつい口角が上がった。

ポエミーにしたくないって言ったの僕ですよね?

揚げ足取り選手権、第一試合、僕vs僕、勝者は僕です。

対戦ありがとうございました。

こなまるでした。

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