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「レイクブルーは甲子園に映える」 湖国球児たちの旋風

こんにちは!二回目の今日は、滋賀県の高校野球について少し触れたいと思います。

2021年大会、滋賀県代表近江高校は、山田・岩佐両投手の継投と強力打線により、20年ぶりのベスト4入りを果たしました。レイクブルーの近江高校の戦いぶりに心が熱くなった方たちもたくさんいると思います。

近畿勢の活躍が多く見られた今大会で強い印象を残した滋賀県の野球について、語っていきます

ふーん、H(HIKONE)じゃん…()

1 滋賀県の立ち位置

強豪ひしめく近畿地方で、滋賀県はどのような立ち位置かを見ていきましょう。

選手権勝率ランキングは全国33位。これは近畿地方で「最下位」です。それより上にいるのは、11位の京都。大阪、奈良、和歌山、兵庫は全てトップテン入りしています。

この記事で選手も話している通り、滋賀県は他の近畿の県の後塵を拝している形となっています。

しかし、そんな滋賀県の印象を大きく変える大会がありました。今から20年前、2001年の83回大会です。

2 湖国球児の大躍進

まずは2001年の滋賀県代表近江高校の戦績です。

この大会、近江はタイプの異なる三人の投手の継投で幾多の強豪を退け、滋賀県勢初の決勝進出を果たしました。

決勝では西東京 日大三の強打の前に負けてしまいましたが、躍動するレイクブルーのユニフォームは今も記憶に残っています。

余談ですが、この大会の初戦で、2021年大会三回戦で戦った盛岡大付と戦っています。

近江を率いて30年以上となる多賀監督は、複数投手を育成し、攻守とも磐石なチーム作りをするようになりました。その集大成とも言えるのが、2018年 第100回大会で出場したチームです。

3 歴史と記憶に刻まれた準々決勝

近江高校の初戦は同じ近畿地方の強豪 智弁和歌山。しかし、近江は臆することなく自分たちの野球を貫き、下馬評を覆す大勝をあげました。

二回戦の前橋育英を劇的サヨナラ、三回戦の常葉大菊川を、北村選手を中心とした強力な打線の攻撃力で制しました。

投手もエース金城投手をはじめとした複数投手の継投で勝ち上がりました。特に二年生サウスポーの林投手は、変化球のコントロールに優れた安定感抜群の投球でチームの快進撃を支えました。隠れた優勝候補の呼び声高く、滋賀県勢初の優勝も期待されました。

そして迎えた、運命の準々決勝 第四試合…

2-1の1点リードて迎えた9回裏金足農の攻撃、球場の金足農を応援する雰囲気にのまれた林投手はコントロールを乱し、無死満塁の絶体絶命のピンチを迎えます。

金足農 斎藤選手に同点スクイズを決められ、一塁でアウトを取ろうと送球した次の瞬間、二塁ランナーがサヨナラのホームイン…マウンドで呆然とする林投手、ホームで泣き崩れる有馬捕手の姿は、今も忘れられません。

4 あの夏を越えて

その大会を中学生として見ていた選手たちが勝ち上がった2021年の夏、近江は二回戦で優勝候補 大阪桐蔭を破るなど大躍進を果たしました。先発の山田投手から岩佐投手に繋ぐ継投で強力打線を封じ込めてきました。

迎えた準々決勝はあの夏と同じ第四試合。4点リードて迎えた9回に神戸国際大付の脅威的な粘りで同点に追い付かれます。

しかし最後は春山キャプテンのサヨナラタイムリー!あの夏の悪夢を越えて、近江はベスト4入りを果たしました。

二回戦の大阪桐蔭戦、世間が大金星と騒ぐなか、2018年のチームの一員、林投手はこう語りました。

そう、この粘りの姿勢こそが近江野球の真骨頂なのです。

5 劇的な湖国旋風たち

今まで近江高校ばかりでしたが、滋賀県には他にも劇的な試合で印象に残る高校があります。

2011年夏 八幡商

2011年夏の代表 八幡商。二回戦の強豪 帝京戦。三点を追う九回に、遠藤選手の起死回生の満塁ホームラン!この劇的なホームランは今も奇跡的なホームランとして語り継がれてます。

2017年選抜 滋賀学園

選抜に出場した私立 滋賀学園。初戦の千葉 東 海大望洋との延長戦を制し迎えた二回戦。福岡大大濠との一戦は熾烈な投手戦。どちらも譲らずに再試合となりました。残念ながら再試合で敗退しましたが、この試合、そして同日に行われた健大高崎-福井工大福井の引き分け試合が、投手の球数制限やタイブレークの導入のきっかけにもなりました。

6 最後に

2021年夏、近江は準決勝で智弁和歌山に負けてしまいました。しかし、主戦投手の山田くんは二年生、ショートで好守備を見せた横田くんはまだ一年生。

来年こそ、湖国滋賀に優勝旗がわたるよう、応援しています!



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