合掌

昨日、BUCK-TICKのボーカル、櫻井敦司さんが病死されたというニュースを電車の中で見て、思わず口を押さえていました。今となってはたまに聴くくらいになっていましたが、学生の時はファンクラブに入っていたくらいには好きでした。なんで離れてしまったかと考えると、自分の音楽の趣味がどんどん変わっていったことが大きいかもしれません。きっと彼らはぶれない世界観を持ってずっと活動されてきていると思いますので。生意気にも私は、だんだんとなんとなくですが棘が丸くなってきているような感じがしていて、それが寂しかった記憶があります。そのくせ私の方こそどんどんポップな音楽(でも根底には暗さを持っているもの)を好むようになって、いつしかBUCK-TICKから遠ざかっていました。でもこの間『絶界』という曲を聴いたら、ああBUCK-TICKだな~と感じてじーんと来ちゃいました。変わってしまったのは私の方だったのでした。とはいえ、今私の弱い心を支えてくれているMrs. GREEN APPLEは本当に闇の中の光だし、出会えたことに感謝です。音楽の好みが変わったというか、自分は暗い音楽が好きなんだという凝り固まった考えがだんだん取れてきたというのが正しいな。だから今もBUCK-TICKが好きだし、ミセスも好き。

私が好きなアルバムは『Six/NiNE』と『SEXY STREAM LINER』です。あとは『六月の沖縄』とか『ミウ』『月世界』とか『My baby Japanese』とか『太陽ニ殺サレタ』とか『ドレス』とか個別に好きな曲もちょこちょこあってそれらはベスト盤で聴いたりしていました。一番好きなのは『SEXY STREAM LINER』に収録されている『螺旋虫』という曲です。(お恥ずかしながら、らせんちゅうと読むのはらせんむしと読むのか未だに分かりません。誰か教えて…)観覧車と嵐というワード、なんとなく心がザワザワする雰囲気の音、櫻井さんの静かながら激しい歌声、大好きです。だから観覧車を見るといつもドキドキする。あの曲の雰囲気がよみがえる。

私は楽器のことがよく分からないんですけど(ほかのことも分かりませんが)、BUCK-TICKはドラムとベースがとにかくカッコいい。私は音楽はリズムがカッコいいものとボーカルの声と歌のうまさに注目しがちなもので、それに加え、あの退廃的な世界観です。心の中に闇を抱えている自分にしっくりくるものがありました。とにかく総合的にカッコいいのです。櫻井さんのビジュアルの美しさだけじゃなくて音楽がそもそもカッコいいのです。でも櫻井さんのあの美しさと歌声がBUCK-TICKの持ち味の大事な部分を担っていたことも確か。まだまだずっと活躍していてほしかったです。ご冥福をお祈りいたします。ずっと聴き続けます。

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