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去年の11月、ウチの犬が旅立った。
14年一緒に暮らした。
病気にもなったし介護もあったけれど
平均寿命より長生きしてくれた。
最後はちゃんと看取ることができた。

私は犬を飼うのが夢だった。
きっと大変だと、それでも飼うと決めてそうした。
楽しいことは山ほどあって、不安や心配もそれと同じくらいあった。
ウチの犬はベタベタするタイプじゃなかった。
なので、たまに甘えられると嬉しかった。
仕事から帰って駐車場から玄関まで小走りで
ドアを開けて「ただいまーっ」と言っていた日々。
何度も手術をしたけれど
次の日には走り回ってハラハラさせられた。
三途の川岸から帰ってきたことも数回あった。
歩けなくなっても そんなこと気にならないみたいに
変わらなかった その強さに励まされた。
老いていくのを見ていた。
聞こえなくなって見えなくなって
眠る時間が増えて
ご飯をうまく食べられなくなって痩せていくのを
大丈夫、大丈夫と言って
大丈夫、大丈夫と自分にも言い聞かせて
最期までの数ヶ月を過ごした。
生まれて死んでいく
不自然なことは何一つなくて
飼っていた犬が亡くなるのも特別なことではない。
でも、やっぱり
ウチの犬の死は私の人生の中で大きな出来事だった。
ワーワー言って泣いた。
私の人生にウチの犬がいてくれて
ウチの犬の一生には私がいた。
何にも代え難い時間をウチの犬は私に与えてくれた。


犬を飼うのを他人に勧めるか。
うーん、どうだろう。
犬は誰かに勧められて飼うものじゃない
・・・・・ですよね?

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