森の王子様 2

わたしの王子様―どこにいるのー。あー何じゃ王子様って俺のことか?茂みにかいたクマがそう言いました。わたしものすごーくハンサムで笑顔が素敵でかっこいい王子様をさがしているんです。
俺のことじゃねーか
あなたじゃありません、あなたはだってみるからにいじわるそうで、薄汚れていて、まったく王子様とは真逆です。
おいおい随分いってくれるじゃねーか、なんなら、おまえさんをこんばんの食事にしてあげてもいいんだぜ
もう、これだから、クマって嫌われるんですわよ。もっと、王子様みたいに優しくて、賢くて、たくましさを見習って欲しいわ、
たくましさなら、俺だって負けちゃいねーぜ
まー確かに強そうだけど、強さにも色々な種類があって、あなたは、私の好む強さではありませんことよ。
よくしゃべる小娘だ。もっとつるのようにスラーとして、上品で、心の広―い存在になって欲しいわ
ま、あなたとは、話が合わないようですね、もういいわ、私は先を急いでいるんで、ごめんあそばせ
おい、女。王子様を探してるって言ってたな、もしかしたら白金の白樺ならそいつをしってるかもしれねーぜ
白金の白樺?
この道をまっすぐ行けば、わかる、いって白樺さんに聞いてみるといい。
ふーん、この道をね、もし私を騙してたとしたら、ただじゃすみませんことよ
あーわかったわかった。とにかくおまえさんの探してるって王子様、見つかるといいな
ふん、もうすこし礼儀というものがないのかしら、くまさん、ご親切にどうもありがとうございます。素敵な王子様に出会ってきます。では、失礼いたします。
とっとといってこい、ついでにいっておくが、王子様はそんな後ろのチャックがしまってない者とは結婚しないと思うぜ。
え、あーもーせっかくのお洋服が



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