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ブランド・ジャンク品バッグを繕う【前編】

こんな時期なので家中の物を見直し、
フリマサイトに出品するのが日課となっています。

あまり大きな声では言えないのですが、気になっていた
某ブランドバッグをそのサイトで見つけ、
かわいそうな状態でしたので、綺麗に補修して使おうと思い
お安く購入させて頂きました。
その補修経験を記録しておきます。

着物にあうバッグが欲しくて探していたのです。
着物好き作家で有名な「群ようこさん」の本の影響で、
バンブー取っ手のバッグが欲しくて検索していたら、
サイズは少し大きかったのですが、これからの
季節に映える白革のバンブーバッグがありました。
洋服にも映えそう。

中古ショップもやはり状態がいいものは高く、
傷があったり使い込んでいるものは安いです。
あまりに酷いものは有名ブランドというだけで、
素敵ではないので、状態は大切です。
それが、外側の傷はほぼなし、内側は劣化があり
「ベトベト」しているという某有名ブランドの
バンブーバッグが「一万円以下」でありました。
バッグの形状から、内側は「直せるかも!」と思い、
この値段なら勉強代、経験だと思っても
諦められる金額でしたので、購入を決意。

購入の際に、念の為、傷は表面にないか、
内側だけの劣化なのか確認してみました。
「表面には目立つ傷はない」との回答でした。
しかし届いてみたら、やはり全体的にくすんでいて、
うっすら引っ掻いたような跡や、剥げがあり
そして取っ手の当たる部分は黒ずんでいます。
客観的に「目立つ」かどうか、それは人それぞれですし、
この値段だったらおそらく傷はあるだろうな、と
覚悟してたので予想範囲内です。
でも私が売る立場なら、傷の部分はアップで下記のように
載せますけどね!

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バングルが当たる箇所

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バッグ底や角の擦れ

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正面の引っ掻き傷と革の剥がれ

つい最近Backstage(バックステージ)という番組で、
若い女性の靴磨きのプロフェッショナルのストーリーをみて、
とても嬉しく興奮したのを覚えています。
私は昔から自分でなんでも作ってみたくなり、
最終的には服飾美術系に進みました。
それはおそらく、ものを捨てられずに
なんでも直してしまう父親の影響があると思います。
仕事には繋がらなかったのですが、今着物が好きな事も、
物を成仏させるまで使う精神に繋がってると思えば嬉しいです。
私は番組を見て、すぐしまいこんであった
革磨きの道具を引っ張りだしてきて、
家中の革靴を磨きました。もちろん素人なりにですが。
とても綺麗になって清々しくて大満足!
白の補修は初めてで、白の補修カラーをネットで取り寄せ中です。

補修剤を塗る前に、「ベトベト」のカバンの内側を
全部切り取る作業にかかりました。
単純に切り取るだけなのですが、
内側の剥がれた素材が指やハサミにまとわりついて、
なかなか骨が折れました。
これを書く前は記録しようと思いつかなかったので、
バッグ内側の写真がないのですが、
出品されていた時の写真をプライバシーの問題が
ないように加工して残しておきました。

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切り取る前。よく見えないのですが表面のコーティングが、触ると全てボロボロと剥がれ落ちます。

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全部剥がした後

有名ブランドでも、バッグ内側に使われている素材の中には
ポリウレタンが入っていて、経年劣化で溶けてくるようです。
レザーソープで修復できる程度もあるようですが、
今回のはその状態ではないようで、
触っただけで手にベトっと着いて、水で流しても剥がれないほど。
石鹸でしっかりこそげ落としてやっと取れました。
ハサミもメラミンのスポンジでこすって
綺麗に拭いてなんとか剥がれました。

次に表面のクリーニングをします。
まずはレザーソープを使って汚れを全体的に拭き取りました。
くすみが取れて、明るくなりました。
そして使い古したTシャツを切った布を硬く絞って
洗剤をつけて、黒ずんでいる部分を優しくこすります。
アルカリ性か酸性か、汚れの種類によって変わるのですが、
食べこぼしなどはほぼ酸性なので、
今回私は弱アルカリ性洗剤を薄めてみました。
手応えを感じたら、力を加減しながら革を傷めないように
拭き取ってみます。これで落ちる場合もあります。
終わったら水分を乾布で拭き取って
乾燥したら保湿剤をすりこみます。

中袋は、リネンにしようと思ったのですが
サイズが足りなくて、綿の黄色のドット生地をひとまず用意。
サイズを測り裁断してアイロンまで修了。また進捗したらアップします。

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このファスナーについてたパーツはピアスにしようかな♪


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