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本は待っていてくれる

 何をするにも時間がかかり、自分が嫌になることが度々ある。
 考えすぎたり、不器用だったり、段取りが悪かったり…。

 そんな私に、本は根気よくつきあってくれる。
一読してわからない文章があると、そこを再度読む。
声に出して再再読もある。
わからない言葉があれば、調べてからまたその一文を読む。
ふと気になって、何ページも前に戻ることもしばしばだ。

 心揺さぶられる文に出会えば、二度、三度と読んだ後、ページを繰る手を止め、余韻に浸る。
そして、読みながら眠りに落ちてしまったら続きはいつでもどこからでも。

 本は待っていてくれる。
とめどなく流れる時の中で、本は私を置き去りにしない。
ゆっくりと、時間をかけて、私の気が済むまで付き合ってくれる。
そんなところが好きなのだと思う。

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