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役者・ミュージシャンを目指す人のアルバイト事情

私が元役者志望だった期間は5年以上10年未満に過ぎません。
そんな短い期間でも、同病相憐れむが如く、芸能を夢見る同士はアルバイ事情を共有したものです。
古い情報ばかりですので、現在は異なるアルバイト・派遣があるかと思います。
あくまでも20年程前の私のときはこうだったなぁ、という回顧録を含めて書くこととします。

私と私の周りで人気があったアルバイトは以下のものです。
・飲み屋
・テレアポ、テレオペ
・デリバリー(ピザ等)
・コンビニ
・日雇い(引越し、交通整理)
・秘密のアルバイト
それぞれ特徴を述べていきます。

飲み屋

何といっても夕方から夜・深夜にかけて働ける仕事です。
舞台稽古が夜遅くまでということは少ないので時間帯としてはいいですね。
22時以降は時給アップもあります。
曜日にもよりますが、週・時間も調整がききます。
深夜~明朝になると体力が要りますが、概ね芸能の道を行く人は若いのでへっちゃらで頑張れるはずです。
私の時代も飲み屋・飲食関係というのは代表的なアルバイト先でした。
さらに今だと売手市場なので融通も効きやすいのではないでしょうか。

テレアポ、テレオペ

個人的にはこれが一番のおすすめ。
私が役者志望時代や、その夢が破れた後も長く続けていた仕事です。
直雇用ではなく、派遣で入っていました。
時給は当時でも最低1,300円。
概ね1,500円~、時には2,000円を超えていました。
現在の最低賃金や人手不足を踏まえると更に上がっているのかも知れません。
仕事内容としては、主に発信側のテレアポと、受信側のテレオペがあります。
※勝手に区別したので詳細は異なります。
前者は成果主義のようなところがあり、向いている人はいいけれど、私にはとても無理。
精神的に楽なのは後者でしょう。
なのでずっと受信側のテレオペをしていました。
KDDI、ベネッセ、NTTを名乗る受電をしていました。
何の商品を扱っていたかはうろ覚えです。
電話で知らない人と話すなんて難しそうだと思うのは最初だけです。
マニュアルあり、研修ありで、基本的な対応はこなせるようになります。
研修参加中でも給料入ります。
そういった点も含めて、このバイトのメリットは何といっても肉体労働ではないところ。
そして、時給単価に恵まれているところ。
さらに、一日2~3時間、週2~4日程でもよいところ。
私としては、役者・ミュージシャンを目指す人にとっては理想といえるアルバイトだと思っています。
ちなみにこの仕事を長く続けたおかげで、電話で話すことは全く苦にはなりません。
多少ですが敬語・謙譲語・丁寧語を意識して会話することができるようになっています。
あとあと続く社会人生活でも役に立っています。

デリバリー(ピザ等)

私の職歴としては、地元の寿司デリバリーと、ドミノピザで1~2カ月働いたことがあります。
横浜に住んでいた時にアルバイトでした寿司デリバリーの方は酷かった。
店長はタバコ吸いながら寿司作るわ、職場で泥酔して寝ちまうわ…。
最後はバイトに行ったら店が閉まっていて、1ヶ月分のバイト代が支給されることはなかったです。
ドミノピザは研修が手厚かったのと、レベル?みたいなものが上がると、数十円単位で細かく時給が上がったのを覚えています。
今だとピザを頼むときはドミノピザを優先してしまうことは、このときの名残です。
デリバリーの変わり種としては、バイク便もやったことがあります。
完全歩合制で1ヶ月せずにバイクが故障して止めることになりました。
私のバイクの乗り方では、リスクに対して収入が少なく二度とやりたくない仕事でした。
最近ではデリバリーと言えばウーバーや出前館でしょうか。
私も今の時代に役者目指していたらきっとウーバーをしていたと思います。

コンビニ

定番。
学生の印象が強い仕事です。
私は大学時代に深夜帯(22時~7時)に働いていました。
商店街の中のサンクスで、一人勤務でした。
今じゃ問題になりそうな体制だと思います…。
場所と体制次第では検討の余地はあります。
ただ時給が安いので、繋ぎ程度にとどめ他を探す方がいいのかも。
当時の私の周りでも少数派でした。

日雇い(引越し、交通整理)

空いた時間、暇な時期にスポットで入る仕事でしょうか。
私も10回に満たないですがチャレンジしました。
完全肉体労働というのは覚悟して入りましたが、現場によっての当たり外れが激しい!
定職としてやっていくには過酷だと思います。

秘密のアルバイト

最後は怪しいものを3つご紹介。
その業態は様々。
かくいう私は、3件に関わったことがあります。
1件目は新宿の方でやたら時給がいいので面接にいったところ、店内を見渡しました。
カウンター内には中性的な青年がいらっしゃいます。
そして、お店に入って来たおじ様。
少しの会話後に青年を連れ立って行かれました…。
・・・。
面接の説明では「どこまでなら大丈夫?」「いやなときは断ってもいいのよ」「おじさまは若さを見せてもらえるのが嬉しいの」等々。
興味を惹かれましたが、働くには至りませんでした。
あのとき、一線を越えていれば何か違った人生があったのかも知れません…。

次の1件は、怪しげなチラシ配りです。
東京ドームだったかでジャニーズのコンサートがあった日です。
何の媒体で募集していたのかも覚えてもいませんが、現地集合現地解散でした。
チラシの束を渡され、コンサートに行き帰りする人に「ジャニーズ情報でーす」と言いながら手渡しするというもの。
電話番号やメールアドレスが載っていたような気がします。
その内容の真偽はわかりません。
だけど取り纏め役の人からは、「注意する人がきたら逃げてください」的な説明を受けていました。
チラシを配る行為がダメだったのか、内容がアウトだったのか…。
今でも気になります。
2時間程度、5名位で捌き、時給2,000円位だったと思います。
次のチラシ配布バイトの説明を受け、何事もなく終了しました。
何だか怖くて、これっ切りで終わったアルバイトでした。

最後の1件は、「データ入力」という名の仕事。
これは1年以上やっていました。
当時は流行し始めだったのでしょう。
実入りもよかったです。
振り返っても、このアルバイトは役者・ミュージシャンを夢見る若者の巣窟でした。
時給は1,500~2,000円で、年末年始や連休にはボーナスもありました。
新宿・大久保近郊のビルでした。
採用面接では、「当初の募集の方は定員で締め切ってしまいましたが、こちらならご紹介できます」と言われたのが、もう一方のデータ入力業務。
※当然もう一方の方を募集していたわけです。
そのデータ入力の内容は、いわゆる「サクラ」役です。
出会い系サイトのサクラ。
女性のフリして男性にポイントを購入させるわけです。
業界としては今でも存命です。
広告を見るたびに、当時のことを思い出してしまいます。

以上が役者・ミュージシャンを目指す人のアルバイト事情になります。
結局…私のアルバイト・派遣の経歴を書いただけのような気がしてきました。
いずれ書きますが、私は役者を目指していたとき以外にも、アルバイトと派遣で食い繋いでいた時期があります。
まっとうな社会人ではなかった時代は、20代まるまるそうだったのです。
だから、フリーターの気持ち、夢を追いかける若者の働き口ってわかる方だと思います。
そういうわけで、時代は変われど、そういう方達の何らか参考になれば幸いです。

以下は、その後の人生でもお金に対する執着心が見え隠れする内容です。

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