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航空機事故から学ぶ

飛行機やヘリコプターなど航空機が起こす事故は、多くの場合悲惨です。航空機という乗り物が高速なうえ、上空でトラブルを起こすと最悪墜落するからです。燃料切れによる墜落以外は、搭載している航空燃料(航空用ガソリンやジェット燃料など)が事故の衝撃で引火・誘爆すれば、その残骸は跡形もないことが大半です。

航空機事故の捜査は民間機であれば警察、軍用機ならば所属する部隊が主導しますが、技術的な事故原因の究明は航空機事故調査委員会が当たります。先進諸国では国土交通省の運輸安全委員会(JTSB)のほかNTSB(米)、TSB(加)、BEA(仏)、AAIB(英)などが有名です。ただ事故原因を突き止めるだけではなく、どうして事故につながったのかという事故背景の究明を通じて、将来同様な事故を防止するための様々な勧告が出されることが重要です。それ故、幾多の事故調査報告書が今日までの航空安全の向上に寄与してきました。

このシリーズでは、過去に世界各地で発生した航空機事故のうち、教訓となる事例をジャンルごとに仕分けし、独自の解説も加えて現役のエアマンの心にも残る内容にして、将来の航空機事故予防に資する読み物にしていきます。このジャンルに興味がある、航空従事者でない一般の方々にも、分かりやすい内容になっています。

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