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ナレーション回顧録:MUSIC SOUP 45rpm #32 吉野寿(eastern youth)編

「MUSIC SOUP 45rpm」のために書いたナレーション。
そのアーティスト紹介とエンディングの原稿を再現。
今回はeastern youthの吉野寿編。
収録場所はアンティークショップ「QUEEN'S HOTEL antiques」(東京都武蔵野市吉祥寺)。
放送は2011年12月。
静かなる情熱と繊細な琴線を心に秘めた人。


番組オープニング

BGM「Cross Road Blues」by Robert Johnson

音楽は時に人生を左右し、運命を翻弄するもの。
例えば、音楽のために悪魔と取引をしたという
伝説のブルーズマン、ロバート・ジョンソン。
彼がレコード盤に遺したわずかな音楽は、
あらゆるポピュラーミュージックの原点となった。
わがままな耳を持つMUSIC MASTERたちが、
自分だけの音楽体験をとっておきの45曲に託して語る
栄養満点な音楽番組 MUSIC SOUP - 45rpm -
さぁ、冷めないうちに Bon Appetit.


アーティスト紹介

MUSIC SOUP。
今回のゲストは、
イースタンユースの吉野寿。

1本の大きな木から削り出すような
芯のぶれない音楽を叫び続ける
MUSIC MASTER。

聴く者の心に不思議な静寂をもたらす
爆音のハードコアで、
極東の島国に愛と苦悩を注ぎ込む男。

そんな吉野寿が選ぶ45曲とは?


吉野寿が選んだ45曲の最後の1曲

ブラッドサースティー・ブッチャーズ「ラリホー」


エンディング

激しくて、ポップで、内省的。
わがままで、正直で、泣ける音楽。
それが吉野寿のハードコア。

歩き疲れた大人にも、
歩み始めたばかりの若者にも、
彼のギターは優しく響き、
歌声は胸に深くしみ込んでゆく。

アンティーク・ショップの片隅で聴く
遠い日の「ラリホー」は、
見えない涙を流し、
彼の人生を祝福している。



all photos by komurock@吉祥寺


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