【読書備忘録】崩れゆく絆からロリア侯爵夫人の失踪まで
人にさまざまな性質があるように、本にもさまざまな性質があります。読書していると、おなじ「面白い」という感想でも、そこに至る経緯は多種多様であることが認められます。初読で面白さを感受できる本もありますし、再読して面白さを発見できる本もあります。その現象はあくまでも本と人の個性を表すものであり、優劣を表すものではないと私は信じています。頬張るなり口内に風味が広がるよさもあれば、スルメのように噛めば噛むほど味の滲み出るよさもあります。同様のことが本にもいえますね。さて。何故こんな