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読書備忘録

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小さな書評集と称して、推薦図書を紹介しております。当記事が素敵な本と出会うきっかけになりましたら幸いです。
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2018年2月の記事一覧

【読書備忘録】ブラス・クーバスの死後の回想から硬きこと水のごとしまで

ブラス・クーバスの死後の回想 *光文社古典新訳文庫(2012) *マシャード・ジ・アシス(著) *武田千香(訳)  邦題通りブラス・クーバスが死後自分の人生を顧みる物語。別に幽霊が夜な夜な屋敷の住人の枕元で怨み言を語るのではなく、主人公ブラス・クーバスが死後作家として記述するのである。死後の世界で書き綴っているのか、それとも死後も現世にとどまっているのかはわからない。けれども本作品のテーマはあくまでブラス・クーバスの独白内容にあるのでメタ的解釈は置いておく。奴隷制度を継続した