女の人が自分のためだけに生きられる時間は案外短い。
もともと記念日というものに無頓着な性分だけど1年前の2月23日、新天皇の誕生日であれば当分、結婚記念日は自動的に休みになるという打算的な家人の提案で決まった入籍日。同じ日の午前中、なんとなくプレ花嫁の気分を上げてみようと三宿の個人サロンへドレス試着に出掛けたんだった。
今思えばあの時はあの時で、結婚に向かう気持ちや自分なりの納得感を得るのに躍起だった。こうやって一年経ってまた違うフェーズになって、なんやかんや家族や親友に「結婚式なんてな、自分の幸せみに来い!ってな、わざわざ