【Alina of the Arena】Slay the SpireにHex要素を加えたローグライト
Alina of the Arenaについて(紹介)
https://store.steampowered.com/app/1668690/Alina_of_the_Arena/
本作は、2022年10月よりSteamで正式版が発売されたローグライトデッキ構築ストラテジーです。
主人公である少女Alinaを操作し、闘技場を勝ち進んで行くのが大筋です。
ローグライト共通のルールですが、挑戦のたびにカードや装備の引きや敵の配置は変化し、敗北すると最初からの挑戦となります。
一進行ごとにバトル・ショップ・休息といった行動を選びつつ、戦闘に用いるカードを取捨選択してデッキを構築していきます。
ゲームシステム
戦闘フィールドはHex盤(六角形のマスを菱形に並べたもの)を用いたターン性ストラテジーとなっているのがローグライトとしての本作最大の特徴です。
毎ターンの開始時、デッキの山札からカードをドローします。各カードには攻撃や防御、移動、バフ・デバフ効果などがあり、それぞれコストが設定されています。
プレイヤーは毎ターンコスト内でどういったカードの切り方をするか、戦略を組み立てる必要があります。
カードとは別に、武器を自由に持ち替えられます。短剣、槍、弓、盾、ポーションなどをショップで購入するか、闘技場に投げ込まれる物品を持ち替えながら戦うことになります。
Slay the Spireとの相違点
公式でStS+Into the Breachと紹介されている通り、StSのオマージュは濃い目です。
ただしHex盤での戦闘となっているため、「リーチ」や「範囲攻撃」「範囲避け」の概念が追加されています。
たとえば基本的な攻撃カードでは短剣だと隣接タイルしか攻撃できませんが、槍なら2タイル攻撃、大剣なら範囲攻撃となります。
逆に敵の攻撃は予告で範囲が表示されるので、移動カードで回避することもできます。
うまくカードのコンボを重ねたり、大ダメージを与えたり、場を盛り上げていくと観客が興奮して闘技場に装備やアイテムを投げ込んでくるのが面白い要素です。
気前の良い観客だとレアな大剣や弓など、物騒なものをプレゼントしてくれます。
逆に逃げ続けて消極的な姿勢を取っていると、ブーイングをされ石ころなどを投げ込まれてしまいます。
Hex要素に関連するカード例
ごくシンプルな効果となりますが、このゲームにおいては非常に重要です。近接攻撃を行う敵であれば、こちらが攻撃したあとに押し出してしまえば反撃されません。
また、壁際の敵を吹き飛ばして壁にぶつけたり、敵同士をぶつけることでスタンさせ1ターン行動を阻害できます。
1マス移動するというシンプルな効果ですが、敵の範囲攻撃の外に逃げたり、間合いを詰める際にも重宝します。
上記のように、敵の位置を動かしたり、自分が移動するようなカードは大変有用となります。
この点がSlay the Spireとの最大の相違点となります。
プレイした感想
ドットに惹かれて購入しました。
主人公であるAlinaがかわいらしく、モーションや演出、SEもきちんと作りこまれているので古さは感じさせません。
戦闘はカードドロー次第でそのつど詰将棋のように頭をひねる必要があり、アグレッシブにプレイするほど観客が盛り上がって戦利品が投げ込まれるシステムも斬新です。
いちばん推したいポイントはBGMです。
ヴァイオリンはLung Chun-yu氏による演奏で、曲によってはヴォーカル(コーラス)が入ります。かなり気合いが入っているように感じました。全体的に荘厳かつ重厚なので、終盤の一手間違うと死ぬような局面では緊迫感があります。特に第三層からボスまでのBGMがオススメです。
反面、ゲームバランスについては一考の余地があるように思いました。
Hexである以上、移動系のカードが攻防において強い。特に高難度になるとガードで受けきりにくく、移動でかわすのが半ば必須となってきます。
そしてこの手のカードデッキ構築ゲームにつきもので、ヘタに手持ちカードを増やすより、強カードに絞ってピックし、その他は削除すると、常に強カードをドローし続けることができます。
余計なカードを引かないように特定のカード以外は切り捨てるため、死に札が多く存在します。
カード削除が容易でデッキ圧縮がしやすすぎるのも含め、どう調整していくかが焦点になると思います。
個人的にメガクラッシュ(UG)が2マス移動回避、範囲攻撃、スタンすべてに使える上、敵に当たればノーコスト&廃棄されないというOP性能に思えました。
とはいえ難易度ウォーロードまでであればいろんなジョブ、デッキで遊べると思います。実際にガード主体のパイロマンサーなどでもいけました。
前述のグラやBGMも含め、値段以上のものはあると思うので、デッキ構築ローグライトが好きな方は手を出してみてはいかがでしょうか。
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