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ごみ拾い

朝5時にゴミ拾いをした.
お昼寝すぎて眠れないまま明るくなってきたので,
「最寄りの神社に行ってみよう!」
と500円玉を握りしめ家を出るとすぐそこには燃えるごみ40Lの袋二つの中身が道路にビシャーとなっていた.カラスが散らかしたというよりかは,マリオカートのコースを作るために,任天堂が撒いたようであった.

そりゃ,神社に行く人間がゴミを拾わないわけにはいかないので,Uターンでビニール手袋とゴミ袋を取って現場に向かう.

ゴミ袋の中身で大体人柄が想像できた.たばこ,冷凍食品の袋,松屋の持ち帰りの容器,松屋の割り箸が20個ほど.
よく近くの松屋でお持ち帰りをする男子大学生.家にはマイ箸があるので,「友達と家で飲むとき用に取っとこう」と思い溜めていたけれど,いよいよ邪魔になってきたのでこの際捨てたろうと思った.

もし,自分のゴミ袋がカラスに攻撃され,大衆の目に晒された時は身分が特定されるのだろうか.コーヒーのペーパーフィルターと長ネギの青い部分.自炊はするけれど,青い部分を何かに活用できないビギナー料理人と思われてしまう.今度葱油作ってみよう.


ゴミを拾っても対していい気持ちにはならなかった.その日,その通りを車や自転車が通っているのを見ると,自分がゴミ拾いしていなかったらどうなっていたのだろうと妄想する.大半の人は,きちゃないなーと思いながら通り過ぎていく.でも誰かがゴミを拾っている.

これからの自分がどうなっていようが微塵も興味ないが,ゴミが落ちていた時に拾ってみるかーと思えるような時間の余裕を持ちたい.