井上尚弥vsロドリゲス  過去観戦記

 井上尚弥の試合があった。朝4時から起きたのは、どれくらいぶりだろう。5時からなので、念のため携帯目覚ましをかけながらipadの電源を、入れる。窓からうっすらあかりが漏れている。横になって見れるようにベッドにipadを設置して、ごろごろ位置を変えながら、眠気と戦う。しだいに眠いが緊張してくる。すこしいつもより脈が速い。
 試合開始。いてもたってもいられず、あぐらをかく。井上の左フックから始まり、ロドリゲスの右フックが頬をかすめる。ロドリゲスが前に前に行き、井上が受けパンチを返す展開。さすが、チャンピオン。井上を押し込むのは、初めての相手では?ほぼ互角の展開でハラハラする。
 2ラウンド。開始から井上が前に出て、ロドリゲスも下がらない。いくつかのパンチの応酬の後、井上の左フックが炸裂。ロドリゲスはダウンした。堪らず、声を、あげる。ガッツポーズ!
 ロドリゲスは、ふらふらながら、立ち上がり、再開。再び左右のボディフックに顔歪め四つ這いになるロドリゲス。鼻血を流しながら、顔を左右に振り、絶望した顔で何かを自身のコーナーに訴えている。何とか立ち上がるが、あとは、無残な井上の餌食になって、レフリーが試合を止めた。
 よっしゃ!ガッツポーズを何度も振って、歓喜を味わった。強い。こんな日本人はいなかった。心臓がヤバイぐらい打っている。アドレナリンが最高潮に放出してるんだな。井上のボクシングは、見るものの生理的現象まで、変えてしまうほどのインパクトだ。
 数時間後、心臓の早打ちは収まったが、魂が抜けたごとく、心身共々フラフラになっていた。
 生で素晴らしい試合を見れたことは本当に感謝だ。WOWOWに入って良かったと心底思った。

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