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Entô(エントウ)

隠岐諸島にあるEntôに行ってきました。

酸ヶ湯温泉に滞在している時にTVでふと目にしたその日に予約した。部屋から見える海の景色が、波のように穏やかな場所。宿泊者を包み込んでくれる。そんな気がするのやしないのや、妄想しながら向かった。

島根迄は、旅と言えばのサンライズ(寝台列車)に乗り込んだわけで。子供の頃に大阪〜青森間でブルートレインに乗ったことを思い出す。これがとんでもなく良かった。圧倒的旅感がある。大学のときに読んだ深夜特急を思い出したけど、まあ、舞台は全然違うな。

個室

入って30分で爆睡した。朝起きると島根迄は残り僅かで、周りからも歩く人の音が聞こえる。一体何時間寝てんだと思うぐらいには、どこでもぐっすり寝れる。外は明るく大きな窓には列車のスピードに合わせて動く景色が広がっている。ここにきてやっと寝台列車の良さを取り戻した感。遅すぎ。

島根についてから、電車での移動を重ね、更には隠岐諸島迄は快速レインボー号(名前忘れた)で2時間程度で海を渡る。遠いな〜。東京出たのは昨日の夜よ?とは思いながらも、飛行機で一瞬で着くよりも時間かかった方が確実に楽しい。時間は縮めちゃいかん。

海に揺られ、ようやくついた。天気がものすごく良かった。

フェリーから見える海

僕らは隠岐諸島まで直通ではなく、周辺の島で一度降りて船の乗り換えをした。その事もあってか、Entôにこの時間に着いた人はほぼいなかった。近くには砂浜や、民家がある。チェックイン迄も時間もあり、初めての隠岐諸島を堪能するべく散歩をした。

近くの砂浜には、これでもかと言うぐらいに流木がある。めちゃくちゃかっこいい。全部欲しい。は〜流木は何でこんなにかっこいいのだろうか。持ち帰ろうと思ったが、これから4泊の島根旅行が待っているので流石に無理なので断念。

かっこいい

海はとんでもなく透き通っていた。今日は穏やかな日だったのだろうか。鰺ヶ沢から見る日本海はこんなに優しくない。激しく岩肌に打ち付ける波は、巻き込まれると「これは死ぬな…」と後ずさりを覚えるほどに怖い。隠岐で見た海には自ら飛び込みたくなるぐらい穏やかだった。

ちなみに、お気にいりの棒を拾って海に投げたりした。小学生かよ。

隠岐諸島にある自然を見ているだけで時間は過ぎていく。何をするでもなく、目の前の風景を楽しむには時間が足りないぐらい。デジタルに時間を奪われている日々なので、自然の時間を取り戻したよう。時間を圧縮し過ぎている。

いつの間にやらチェックイン時間になり、Entôへ戻る。

ホテルに戻ると何人かのグループもいた。みんな楽しみな顔をしている。テレビで見たあの展望に憧れ予約をしたのだから、部屋が楽しみだ。ここに来る迄の時間が期待を高めてくれる。

優しい木製ベッド。布団がふんわり、気持ち良い
海を眺める
季節によって見える景色が変わるのだろう

ようやくこの景色に出会えた。酸ヶ湯温泉、青森は山奥にある宿からこの隠岐諸島にある宿を知った。宿から宿へ、距離にすると何千kmもあるはず。あの時は豪雪の青森だから冬の厳しさを感じたが、ここ隠岐諸島にはまた違った景色が表情が存在する。日本の四季の豊かさを感じてしまう。

ゆっくりと。目の前にある海と島は、夕方になると見事なグラデーションがかかり、表情を変えていく。景色を眺めている時間は悠久かと思えた。

横切るレインボー号

ここは、何かをする場所では無い。ただただ時間を感じる場所なのかもしれない。日々時間に追われ、気づくことができない移ろいをEntôにいれば取り戻せる。そして、日没が近づくと、また見える景色が変わる。

少し怖さも出てきた

たまたま晴れていたのかもしれない。普段は天気が悪いのかもしれない。そう言えば最近、天気に良し悪しは無い。あるのは「晴れ」か「雨」か、悪いと言うのは勝手に決めていることだ。という話を聞いたのを思い出す。

Entôの晴れの日はスカッとしていて気持ちが良い。明るく前向きな気持ちになれる。でも、雨の日も曇りの日も隠岐諸島には違った良さがある。荒々しい波も見てみたい。(フェリーに乗ってこれないだろうが。)

ぼくらがつくる宿もまた、同じ気持ちになるのだろうか。自然の豊かさを感じさせてくれる、そんな瞬間がここ隠岐諸島、Entôにはあった。

食事も美味しかったです(写真撮り忘れた)


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