#竹澤書店ビルとの出会い
はじめてこの建物に入ったのは2022年の12月。
ビルの借り手を探していて、借りてくれそうな方を案内した時でした。
寒くて暗くて、カビ臭く、物が散乱していて、雨漏りで床は抜けている。戦慄迷宮よりも恐怖心に煽られ、その場にいた誰もが早くこの場を離れたいというオーラが出ていました。借り手も見つかるはずがないと。
建物自身も全てを諦めて、ただ朽ちていくのを待っているような気がしました。
そんな中で、私はひとりで興奮していました。次から次へと出てくる扉や階段。いつの間にか外に出