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#竹澤書店ビルとの出会い
はじめてこの建物に入ったのは2022年の12月。
ビルの借り手を探していて、借りてくれそうな方を案内した時でした。
寒くて暗くて、カビ臭く、物が散乱していて、雨漏りで床は抜けている。戦慄迷宮よりも恐怖心に煽られ、その場にいた誰もが早くこの場を離れたいというオーラが出ていました。借り手も見つかるはずがないと。
建物自身も全てを諦めて、ただ朽ちていくのを待っているような気がしました。
そんな中で、私はひとりで興奮していました。次から次へと出てくる扉や階段。いつの間にか外に出ていたり、違う建物に入ったり迷路のような間取り。
駅からも近いし、ゲストハウス向きだな〜とぼんやり考えていました。さすがに1時間もいると恐怖心で怖くていられなくなって、すぐに出たのですが、、、。
その日の夜、なんだかワクワクして眠れなかったのを覚えています。
次の日の朝。お宝を見つけたかのように興奮して眠れなかった自分に驚きつつも、そのお宝を見つけ出した喜びを誰かに伝えたくなりました。
そして、同じ協力隊のサカイに興奮気味に話し、一緒に建物を見に行きました。サカイは、空間デザイナーなので、建築のことが私よりも分かると思ったからです。
サカイは、「なんだこれ」と「やばい」「どうなってんの?!」を連呼。
サカイも私と同じように、廃墟としてではなく、建物のポテンシャルを感じたよう。
サカイもどうやらその日の夜興奮して眠れなかったらしく、次の日には殴り書きの事業計画のようなものを持っていました。
私が初めて竹澤書店ビルに入ってから3日ほどで、すでに2人の中でこの建物をもう自分達で使っちゃおうと心に決めていました。
(こんなあっさり決めてよかったのか笑)