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つまみ細工と私。

つまみ細工の髪飾り 製作風景です✨


つまみ細工は、江戸時代から伝わる伝統工芸です。

小さくカットした絹の生地を、
ピンセットでつまみながら折りたたんで、
一枚ずつの花びらにしていきます。

それを専用の糊を引いた板に乗せて、
そこからさらに土台に乗せて、
お花に仕上げていきます。

伝統工芸というと、なんだか敷居が高い
イメージがついちゃいますが、
可憐で華やかで、可愛らしく美しい、
そんなお花を作れるのがつまみ細工です。



つまみ細工を始めた頃は
ただただ楽しかった。

SNSで素敵な作品を見るたびに憧れた。

でも、いざ仕事として販売を始めると
人と比べて、自分を卑下して、苦しかった。

売れている人を見てはやっかんだ。

自分の良さを全く認識できず
自分を見失った。

毎日目の前が真っ暗だった。

それでも、
私の作品を気に入ってくださる方がいて。

この着物に合わせて欲しいって
依頼してくださる方がいて。

それでようやく、少しだけ。

人は人。
自分は自分。

自分の腕を磨くことに
気持ちを専念できるようになってきた。

すごく救われた。

今でも、時々は
自分にないものを持っている人に
羨ましさを感じることはある。

でも羨んでも、妬むことは無くなった。
すごいなって。
こんな風に作れるの、すごいなって。

単純にそう思えるようになった。


ここまで3年。
長い時間かかったけど、
ようやく本当の意味でつまみ細工に
向き合えるようになってきてる気がする。

この道は、奥が深くて、
毎日作っていてもまだまだ。まだまだまだ。

私の歩みは遅いけど
一歩ずつ進んでいきたいな。

人生ようやく、これってものに出会えたから。

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