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やる気の正体とは?心理学で読み解く3つの軸。

こんにちは、コモレビです。

今回はやる気がテーマです。

「やる気!!」この言葉は世代によって受け取り方は違うのではないでしょうか?僕らの時代はやる気=根性論でした。

その名残があるせいか勝手なイメージですが、今は、やる気を出すって少しネガティブなイメージを持っています。

なぜなら、やる気を出すために、一方的に押し付けても避けられますし。。ちなみに経験済みです笑 なので、最初から言わない作戦。。

でも、それでは、少しかっこ悪い。。。うむ。。

どうするか。。。

なんて方向けの記事となっています!

やる気の正体は暴けます。

本記事のテーマ

・やる気の仕組みがわかります
・やる気について分析できるようになります!

やる気のとらえ方

やる気は実はたった3つの軸から考えることができます。
①マインドセット
②フォーカス
③自信 
について知ることでやる気についての理解が深まります。


記事の信頼性

コロンビア大学での研究で、科学的なエビデンスがある内容を参考にしています。

「やる気が上がる8つのスイッチ」


モチベーションや目標達成の分野では第一人者の方の本です


読者さんへのメッセージ

僕の場合、リハビリの中で患者さん動いてもらう必要があります。そのうえでやる気の低下は致命的。やる気がないと本来、可能なことですらできなくなってしまう。。

とても、もったいない。

この記事を読むことで、やる気についての引き出しが増えて、色んなアプローチの仕方が思いつきます。

僕も切り口を変えたことにより、うまくいった実体験があります。

やる気というスーパーパワー 理学療法士による実体験|コモレビ@リハビリ✖️心理学|note

では、さっそく書いていきます!


「やる気の向上=根性論」は間違っている!?


「やればできる」ということが正しいのであれば「やらなければできない」

「そうか!じゃあ、やればいいか!」

そうともいきません。僕も、そう信じていますが上手くいかないことばかりです。現代では行き過ぎた指導として、体罰はニュースになるほど問題になります。この時代に、根性論はどこまで通用するのでしょうか…?


つまり、精神論ではなく心理学的側面からみることがヒントになるかもです。

基本的な3つの軸

心理学ではやる気はどうすれば高まるのか

結論から言うと

マインドセット×フォーカス×自信=やる気向上 

です。一つずつ説明していきます。

マインドセット

考え方の癖や思考方法のことをマインドセットといいます。

それは、証明マインドセット、成長マインドセットの2種類。

証明マインドセット

自分の能力を証明することに焦点をあてる

つまり、自分と他人とを常に比べる。他人にすごいと思われたい見せつけたいと思っています。

他の特徴

・人に助けを求めない(弱さをさらけ出せない)

・ミスをすることを常に恐れる

・自分にはできない、無理だと他人に思われることを恐れる


さらに特に特徴的なのは困難に直面した場合です。

主に2パターンの反応をします。

1、不安に押しつぶされる

自分には無理→不安→思考力を奪う→できるものもできない。

となってしまいます。心理学では、自己充足的予言といって

自分が失敗してしまうと思うだけで失敗するという概念があり、実施に失敗すると不安の裏付けになってしまいます。

脳科学でも
不安になると脳の帯状回という部分の活動が高まります。
すると経路がつながっている海馬、扁桃体、側坐核、背側前頭前野との連絡が鈍くなります。
結果、記憶力低下、判断力低下、思考力低下、ネガティブ感情処理能力低下、やる気低下など
様々なことが起こると言われています。
つまり、ストレスはよくないということです。

カンデル神経科学より参照
2000年にノーベル生理学・医学賞を受賞したEric R. Kandelさんの本

2、あきらめてしまう

最初から挑戦しようとしない。先ほどの自己充足的予言のように自分は困難に対応する力がないとやる気を失う。

その事実にもとづき、「~だから諦めた」と無力感にお墨付きを与える形となります。

成長マインドセット

自分が向上することに焦点をあてる

つまり、他人と比べず、過去の自分と比べる。他人に認められていなくても行動します。

結論、成長マインドセットの方が有利。

困難にも打ち勝つ強さを持っています。成長マインドセットの持ち主は困難は何かを達成するうえで通るべき道。だから、頑張ろうと思い困難であればあるほど燃えるタイプです。

つまり

成長マインドセットはすごい人になりたい と考え

証明マインドセットはすごい人と思われたい と考えます。


やる気のフォーカス

心の焦点ともいわれ、アプローチの仕方の違いです。これも、獲得フォーカスと回避フォーカスの二種類あります。

獲得フォーカス

高いレベルの仕事とは達成であり利益と考え、称賛を得ることに動機づけられる。

成功すればするほどやる気に火がつく

反対に自分の能力に疑問をもつと急に調子がでなくなる。(ゴールが見やすく、結果が出やすい=短距離走タイプ)

回避フォーカス

高いレベルの仕事とは安定感であり信頼性と考え、批判をさけることに動機づけられる。

やる気は自衛的なもので、あそこに危険が潜んでいて、ここに気をつけてこう進める。という感覚が能力を引き出す。

損失を最大限に抑え、今持っている資源の減少を避けることが高いレベルの仕事となります。

過剰な信頼や大げさな称賛でやる気が下がります。

(粘り強く、長期の計画性=長距離走タイプ)
このようにアプローチの仕方が、違います。そのため、何かをやろうとしたときに行き違いが生じます。


さまざまな場面での違い

獲得フォーカス  
リスク :進んでチャンスにかける   
行動:さまざまなことに手を出す
仕事:先延ばしにしがち 
考え:実験的かつ抽象的 
スピードと正確さ:スピード 
ゴールに対して:結果が見えやすいと燃える 
 回避フォーカス
リスク :慎重、チャンスも一歩引いてみてる
行動:やり始めたことを最後まで
仕事:期限までに仕事を完了
考え:分析的、個別的、具体的
スピードと正確さ:正確さ
ゴールに対して:粘り強く長期にわたって力を出す


これだけ、考え方やアプローチの仕方が違います。なので、人に合わせてやり方や伝え方を工夫する必要があります。相手と自分との傾向を知ることで良好な関係になります。


自信

自信とは「俺は天才だわ!!」という気合いのようなものではありません。


私にはそれをやり遂げられる力がある

望む結果を得るために必要とされる能力が自分にはあるという、自己効力感を言います。


自己効力感

成功体験(最も重要)>他者の体験を追体験>他者からの保証や警告>その時々の気分

これらの順となります。

他者の追体験では、「他者ができたことは自分もできる」ということです。ただ注意点としては、熟練の経験がある人は初めてやることもできてしまいます。できた人のことをうのみにして、マネてもうまくいかないので注意です。

他者からの保証や警告では、「あなたなら必ずできるよ」や「そうしないように気をつけて」という言葉をもらうことです。これは、フォーカスタイプにより内容は変わります。


ポジティブシンキングの罠

ポジティブシンキングの弊害としては、空想や妄想により目標達成が阻害されるということが

多くの研究でわかっています。なので楽天的に考える前に

「ちょっと待てよ。本当にうまくいくのか!?」と一度立ち止まってみるといいと思います。


3つの軸から考えること

やる気の3つの軸である マインドセット、フォーカス、自信

マインドセット  :証明マインドセット or 成長マインドセット
フォーカス    :獲得フォーカス or 回避フォーカス
自信       :自信あり or 自信なし

この視点から見ただけで相手が今どのような状態であるか予測できるのではないでしょうか。

今までは、やる気がない人のことをただ「やる気がない人」としか見えていなかったものが、もう少し具体的にみることができます。

面白い考え方ですよね!

ぜひ、参考にしてみてください。

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