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心の持久力の養い方


昔は、体力に自信がなかった。特に持久力。マラソン大会は周回遅れ、小学校低学年のとき、最後は泣きながら走り、先生がおぶってくれてゴールしたこともあるくらい(笑)。山登りも苦手。家族で行った登山では、途中で具合悪くなりギブアップ。母と途中の山小屋で待つという情けない状況。

体力は年齢とともについたけれど(初老期に入り下降気味ではあるが)持久力は今も自信ない。 でもなんとか頑張りぬくコツはちょっと掴んだ。

例えば、山を登るとき、長い坂道や階段を昇るとき、目指す先を見ながらのぼるとやたらとしんどい。もう無理!となる。

こんなときは、目指す先はなるべく見ない。見ない方がいい。とにかく視線を落とし足元だけを見て、一歩、一歩と歩みをすすめるに限る。見るとしたら、前ではなく、振り返って後ろを見る。「わあ、こんなに登ってきたんだ!」と、自分の歩みの結果を見て少し嬉しくなる。その気持ちが前進する意欲をもたらす。

人生を歩むのもそんなところがあるように思う。人生のどこかで必ずしんどいときはある。苦しい坂道にさしかかったとき、のぼる気力すら湧かないときがある。ずっとこのままその場にへたり込んでしまいたくなるときがある。そんなときは、休憩入れながらちょっとずつ。今出せる一歩、半歩でもいい。足を数ミリ動かすだけでもいい。
そんなふうに、先のことはとりあえず考えないで、今できそうなことをちょっとだけやる。

ポチッ、ポチッと小さな点を打つように・・・その日、その時できることだけやってみる。点の連なりは、まちがいなく線になっていく。もう進めないと思っていたのに、案外、線は向かいたい方向に少しずつ伸びていく。

真面目な努力家で、周囲の期待に応えなければと必死に頑張ってきた人ほど、遥かな頂を意識し過ぎて、気力もエネルギーもなくしてしまいがちだ。

そんな状態になったら、とにかく足元だけを見る。地面に接した自分の足に意識を向けて、その足をちょこっと動かせるだけ動かしてみる。
そんなふうに自分の気分をほんの少しだけ上げてくれるような日々の営みのなにかしらをちょこっとやってみる。無理せず、ちょこっと、ちょこっとを積み重ねていく。


アセラナイ、アセラナイ、ダイジョウブ、ダイジョウブと唱えながら・・・


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