【HHKB】その7 最大の壁
(その6からの続き)
2022年2月。キーマップ変更を数日間試してみて。
最大の壁が私の前に立ちはだかる。
それは…
カーソルキーがないとこんなにも不便だなんて!
ということだ。
これは,まずい…
私は仕事でExcelを使うことが多々ある。その際,セル移動やセル範囲選択などを方向キーとCtrl,Shiftで行うことが多かったのだ。
HHKBのUS配列は独立したカーソルキーがない(日本語配列にはある!)
もちろん,このことは事前に下調べをする中で知っていた。十分検討も重ねた。その上でUS配列の購入に踏み切ったわけだが…
しかし,まずい。
誤入力だらけだし,やたらと時間がかかる。
ちっ!
無意識に舌打ちの回数が増える。
またミスった!
ちゃぶ台をひっくり返したい衝動に襲われる。
入力ミスの原因は3つある。
1つ目の原因 カーソルキー
1つ目の原因は,冒頭で述べた通り,カーソルキーだ。これが最大の壁である。
前回,キーマップ変更ツールにて設定したとおり,カーソルキーはFnキーを押しながら,J,K,L,Iキーのいずれかを押す。
このとき,デフォルトの右下Fnキーは遠いので,キーマップ変更ツールで設定したスペースバー左のFnキーを押すようにしたのだが,どうも脳内回路がつながらない。
Fnを押し忘れて,普通にJやKが入力される。
Fnの代わりにスペースバーや隣のAltキーを押してしまう。
さらに,J,K,L,Iキーをとして見なすことに慣れていないために,どれが↑だったかな,といちいち押してみないと分からない状態である。
また,今までホームポジションからカーソルキーに手を動かす習慣が染みついているために,勝手に右下に手を動かすこともあった。方向キーがないことに気づき,また手をホームポジションに戻す,といった無駄な動きをすることが続いた…
2つ目の原因 Ctrlキー
入力ミスの原因2つ目は,Ctrlキーである。
HHKBの特色として,CtrlキーはAキーの左隣,つまり通常のキーボードのCaps Lockキーの位置にある。
Caps Lockキーを使わない人は多い。ならばこの便利なポジションにCtrlキーを配置しようということで,HHKBの配列が決まったようである。
確かにこの位置は押しやすい場所にある。慣れれば便利そうだ。左手の小指をこれまでのように左下まで必死に伸ばす必要はない。
しかし,現状はこの位置に慣れていない。
その結果,どうなるかというと次の通りだ。
とにかくキーを押し間違える。具体的には,(HHKBの)Ctrlキーの下にあるShiftキーやその下のAltキーについつい小指が伸びてしまう。
Excelでセル範囲を設定するときに,方向キーとCtrlキーやShiftキーと組み合わせるが,これまで2つのキーで住んでいた操作が,3つのキーが必要になった。たかが1個増えるだけと甘く考えていた。
今まで滑らかに操作していた指使いが,固まってしまい,脳内でどのキーを押すか考え,ミスタイプしないように刻印を見て確かめながら打つことになった。
Ctrl+Shift+方向キーの場合は,同時に4つ押しである。
どの指で,どのように押せばよいのか?
もはやパニックである。
3つ目の原因 多くの変更
さらに,入力ミス3つ目の原因はキーマップ変更により,多くの変更を加えすぎたことである。
特にFnレイヤーにおいて,どのキーがどの役割なのかまったく頭に入っていない。当然,キー入力のスピードは鈍る。
それに,実はUS配列も初めて使用するのだ。結果的に,日本語配列の結果がアウトプットされるのだが,キー刻印はUS配列のものである。刻印を見ながら打っても,刻印と別のものが入力されることも多々あった。これが混乱に拍車をかけたのだ!
誰だ,HHKBは快適なキー入力ができるなんて言ったのは!
心の中で叫ぶ。
これはやっちまったのか?
恐らく,このようなことが原因で,「HHKBは日本語配列がおすすめだ」という動画をよく見かけるのだろう。やはり,経験者が言うことは一理あるな…
独立したカーソルキーのある日本語配列のHHKBを買っていた方がよかったのだろうか?
自分のような,プログラマーでもエンジニアでもゲーマーでもない一般ピープルには,やはりHHKBは使いこなせないのか?
高根の花を追わずに,身の丈に合った普通のキーボードを買えばよかったのだろうか?
様々な葛藤が脳内を巡り続ける。
仕事が全く手につかない。
しょうがなく,この日はHHKBをカバンにしまった。そして、机の下のスペースに潜り込ませていた、かつての愛機Logicool K270を取り出す。
そして、仕事を再開する。
K270の方が入力がスムーズにできてしまう。
HHKBを手放してしまおうか…そんなことを考える自分がたまらなく嫌になった。
どうすればいいんだろう…
解決策はあるのだろうか…
(続く…)
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