【短編小説】4/26『下手の横好き』
麻雀が好きなんだけどゲームの対局しかやってなくて、役も点数もうろ覚え。当たり牌が光ったりあがったとき自動で計算してくれるのじゃないと打てない。役はなんとなくわかるけど、点数計算がどうしても覚えられなかった。数字、脳が拒否してるっぽい。
夜中にテレビで放送されるプロ雀士の対局を見て、羨望を抱く。
特に同じ女性が活躍している姿を見ると、羨ましいという気持ちと自分には無理って考えが交錯して、謎の劣等感が生まれる。
実際に麻雀が打てなくたっていまの生活に支障はないし、ゲームで楽しめてればそれでいいはずなんだけど、なぜかとても憧れちゃうんだ。
麻雀って本当に頭脳戦だから、フィーリングだけで打ってても頭打ちになっちゃうんだよねー。と、オフライン戦の上級卓で足止めくらってる私は思うのである。
本を読んで勉強しようかなぁって考えたこともあるけど、結局長続きしなかったんだよね。
そういえば中華料理好きだし中国系デザインの服や雑貨も好きだから、もしかしたら過去世で中国とかあっちらへんに住んでたのかもしれない。いまはわからないけど、いつかわかる日が来るかなぁ。
わかったところで強くはならないんだけどね。
今日も上級卓で勝つことができなくて、対戦用のチケットが尽きた。課金するほどじゃないから、また明日回復してから遊ぼう。
たまには本当に打ちたいなーなんて思いつつ、携帯に付けた麻雀牌のキーホルダーをなでて盲牌の練習をするのだった。
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