【短編小説】1/27『人生転舞』
そうだ! プロポーズをしよう!
そう思い立ってから僕はダンス教室に通い始めた。一時(いっとき)ブームになったフラッシュモブで彼女に気持ちを伝えるために。
習い始めてから三か月後、僕は彼女にプロポーズをした。踊りはしなかった。フラッシュモブは彼女の好みではなかったから。
しかし僕はいま、世界中の人の前で踊るために練習を続けている。たまたま教室に訪れたダンサーが、僕の才能を見出してスカウトしてくれたから。
人生、どこにチャンスが転がっているかわからないものだ。
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