![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/70205736/rectangle_large_type_2_602a81c0cf68cc62474a62c98cf50227.jpeg?width=800)
あーちゃんとけんちゃん
4歳の末娘は、6歳の兄ちゃんと結婚すると言っている。
「だって、かっこいいもん。」
「優しいしね。」
優しい兄ちゃんは、妹が、あれ持ってきて、これ持ってきて!と命令すれば、ちゃんと持ってきてくれるし、妹が駄々こねて大泣きすれば、自分の分のお菓子を妹にあげる。
「けんちゃんて、なんでそんなに、あーちゃんに優しいの?」
「だって、あーちゃんが怒って泣くと、めんどくさいんやもん。」
確かに。
「泣いとるあーちゃんが嫌いやから、喜ぶことしてあげるんやよ。」
「えらい!」
2人でよく、ごっこ遊びをしている。おままごとの内容を聞いていると面白い。
2人には、赤ちゃんがいて、赤ちゃんが泣いたからミルクをあげて、·····そしたら急に敵にやられてしまい死ぬ。·····来世になり、2人は卵から生まれて成長する。すると、どこかで急に前世の記憶がよみがえる! 「そうだ、ボクは赤ちゃんを育てていたんだ!」
なんか、壮大。
今日は、お風呂から出た後に、2人でトランプ遊びをしていた。スピードとか、ちょっと難しいゲームを兄ちゃんが手取り足取り、妹に教えている。
そして、ババ抜き。
「あれ? これ、一生終わらんやん!」
カードが足りなかったらしく、何回やっても数字が合わないようだ。
「じゃあ、カード減らそう!」
手持ちのカードを何枚か、がばっと捨てるあーちゃん。
いやいや、それやったら、余計に終わらないから!
2人で、ずっと無限ババ抜きをやっていて笑えた。
兄ちゃんは優しいのに、あーちゃんはけっこういじわるだ。今日も、トランプちゃんと片付けてよ!というと、妹は、ささーっと向こうの部屋に逃げていった。
そんな時、けんちゃんがいつも言う言葉がある。
「もおーー、あーちゃん!
けっこんしてあげやんからな!」