ミックステープ 03 A面:7曲目 Too Pure / Cornelius(日本) The TAPE 03 - side A
ミックステープ:パート3、A面7曲目について。
https://www.mixcloud.com/kiichi-ogura/komemx-the-tape-03-side-a/
Lullaby / Leo Kottke
DAY TRIPPER / YELLOW MAGIC ORCHESTRA
Garbage Pale Kids / JPEGMAFIA
Enemy / Slant
Stick Up / The Hives
Party Girls / Victoria Monét
Too Pure / Cornelius
Mess It Up / The Rolling Stones
bird song / 下津光史
7. Too Pure / Cornelius
昨年、6年ぶりにリリースされたコーネリアスの7thアルバム「夢中夢」に挟まれたインストゥルメンタル曲「Too Pure」。
様々なコラボレーターも参加した歌モノが占めるなかで、純然たるインストゥルメンタルの本曲は、ともすれば間奏の様に通り過ぎてしまう存在でもある。だが、聴けば聴くほど素晴らしい楽曲だと思う。
淡々としたギターのバッキングに、クリアトーンのソロが綴られ、次第に小鳥のさえずりや、コーネリアスらしい電子の重低音が徐々に厚みを増していき、スケールが圧倒的になればなるほど音像が澄み渡っていく清々しさは、目の前の景色をたちまち桃源郷に変えてしまう力がある。小山田圭吾は、まさに日本が誇る天才アレンジャーである。
アルバムタイトルの「夢中夢」とは、夢の中で見る夢、だとか。夢を見ている自分を夢で見ている自分、そんな主体を意識する感覚だろうか。これは、自分自身のことでありながら難しい。この曲の繊細な音のコラージュに聞き入るように、日常の中で立ち止まって耳を澄ます、無音の音を聴く、体内の脈動を感じる。そんな時間を大切にすることで研ぎ澄まされる感性があるということなのだろう。
私感にはなるが、ミックステープ作りにはチープな宅録パンクから、狂気のハードコアテクノやデスメタルまでごたまぜにするのが趣味である。そんな曲の合間に、ふっと景色が開けるようにコーネリアスの楽曲が現れる瞬間は、ロックンロールとはまた違うカタルシスが得られ、また一方で、ハイテンションな楽曲達をも一層輝かせることができると信じている。
次回、8曲目は、ローリング・ストーンズ。昨年のアルバムから、元気と勇気を貰える一曲。
ミックステープはMixcloudで公開中。