あの名曲をタロットで読んでみた 〜太陽星座による作品傾向(魚座編)
さてさて、このコラムお陰さまで5回目!!
毎回何を書こうかな~とネタ探し中のところ、
某有料衛星放送テレビ局でザ・ブルーハーツ(以下ブルーハーツ)35周年記念番組を偶然見つけ、懐かしさと面白おかしいパフォーマンスと、改めて歌詞の意味にじ~~~んとちゃったりして時代を経た今でも見入ってしまいました。
歌詞を聴いていると、占星術的にどの歌も
「魚座」、「12ハウス」、「タロットのカップ」の世界にあふれているという共通点に気付きました。
作詞作曲を担っているヒロトさんとマーシーさんは二人とも太陽星座が「魚座」です。
太陽星座が作品に色濃く出ているということですね。
ということで!
今回はブルーハーツの楽曲をタロットカードでいうならどのカードにあてはまるのか!?という試みを、やってしまお~~!!
と思いつき、あれこれ考えてみました。
もちろん聴く人によっていろいろな解釈があると思うので、自分だったらそれよりこっちだと思うという考えがあってもいいと思っています。
では早速!
私の独断と偏見によるブルーハーツ楽曲のどの辺が「魚座」の世界ぽいのか?
まず、一番の前提として「12ハウス」(魚座の支配するハウス)の住人たちに光を当てています。
「12ハウス」とは、大きな捉え方として隠された場所、まだ表に現れていない潜在意識を表すことから「悩める人たち」や、
彼らがよく使うワード「チンピラ」「クズ共」「はみ出し者」「ロクデナシ」など社会の裏側の存在も12ハウスが表すもの、
なので当然「ドブネズミ」もですよね。
「ドブネズミ」と出たところで「リンダリンダ」は何のカードぽいのか考えてみました。
♪ドブネズミみたいに美しくなりたい
写真には写らない美しさがあるから♪
作詞・作曲:甲本ヒロト ※『THE BLUEHEARTS』(1987年)収録
一見汚らしい「ドブネズミ」を美しいものに昇華させているということから、これは「節制」なのではと思う。
「清らかな泉」と「ドブ」って嘘でしょ!?
とお思いになるかもしれませんが、「節制」は考えも及ばないような異質なものを取り入れて天と地をひとつに結びます。
固定観念にとらわれることなく、本質を抽象的に捉え、表現力や芸術に大いに関係あるカードでもあります。
あれ?でも「節制」って「射手座」(木星)対応なのでは?という声も聞こえてきますが、(第3回目の「マカロンタロット大アルカナ× 星座 &惑星 対応チャート!!」参照)
おっしゃる通り、「射手座」は「木星」対応ですが、「魚座」も「海王星」発見前までは「木星」対応でした。「木星」も「海王星」も共に膨張天体であり輪郭線が曖昧で、似たような特徴があります。
はなっから「ドブネズミ」なんて最低!と先入観でものを判断するのではなく、その世界の現実を受け止め自分らしく生きている「ドブネズミ」が美しいのだと解釈します。そしてその「ドブネズミ」とは「チンピラ」「クズ共」=「パンクス」=「ピストルズ」でもあり、不平等、社会の不条理に抗いながら懸命に生きる人々とも。
ある意味哲学的ともとれることを、誰にでもわかる言葉でキャッチーに落とし込んでいるのは、まさしく「射手座」と「魚座」のコラボレーション!
やはり「節制」にまちがいなしだと、勝手に確信 ∠( ゚д゚)/キメ
さ、お次の曲は、
大アルカナときたので、小アルカナ「カップ」シリーズと行ってみましょう。まずは「カップエース」ぽいな~と思われる曲。
皆さんならどんな曲を選びますか?
♪中途ハンパな気持ちじゃなくて
ああ やさしいから好きなんだ
僕 パンク・ロックが好きだ♪
作詞・作曲:甲本ヒロト ※『THE BLUE HEARTS』(1987年)収録
「パンクロック」を選んでみました。
「カップエース」は溢れる感情のはじまりを意味し、誰かを(何かを)好きになってトキメくカードです。
こんなに素直でストレートに好きであることを表現できるなんて、かわいらしいですネ。
「カップ2」ぽい曲もありました。
♪どこまで行くの 僕達今夜
このままずっと ここに居るのか
はちきれそうだ とび出しそうだ
生きているのが すばらしすぎる♪
作詞・作曲:甲本ヒロト ※『YOUNG AND PRETTY』(1987年)収録
そーなんです!「キスして欲しい」
「カップ2」は心が溶け合ってひとつになり、分かち合う関係を誰かと作っていくことです。恋愛だけとは限らず友達同士や仕事のパートナーであってもいいのです。
今この瞬間、僕たち出会えてすごく幸せ!という高揚した気持ち。こちらも素直で純真、カップらしい表現❤️
「カップ3」は、「レストラン」
♪レストラン レストラン
レストランに行きたい
カツ丼 サラダ 冷やっこ
お腹いっぱい♪
作詞・作曲:甲本ヒロト ※『YOUNG AND PRETTY』(1987年)収録
「カップ3」は、気の合う人たちとおいしい食事やお酒を囲んで交流を深めましょう、というカード。
この曲はバンドで食べていくことがまだ大変だったころレストランに行くことに憧れて作った曲らしいですが、「カップ3」は楽しくなければいけません。彼らにとって楽しくなるには「レストラン」という場所が大切だったんですね。
「カップ4」は~「メリーゴーランド」
♪ここで楽しもう ここでうまくやろう
ここで手を握り ここでキスをしよう ここで信じよう
回り続けよう 回り続けよう♪
♪一人じゃ見えない事があるだろう カギを開けてくれ
回り続けよう♪
作詞:甲本 ヒロト 作曲:真島 昌利
※『TRAIN-TRAIN』(1988年)収録
もうこれ、頭がぐるぐるしていて酔ってるようにしか見えません(笑)
「カップ4」は「カップ3」で楽しくなりすぎて酔ってしまった状態です。マンネリや倦怠感なども表します。
しかし、♪カギを開けてくれ♪ と言っている辺りどうにかこの現状から脱却したいという意思も伝わってきます、が言った矢先、また回り続けようと堂々巡りです。
「カップ5」は~「夕暮れ」
♪はっきりさせなくてもいい
あやふやなまんまでいい
僕達はなんなとなく幸せになるんだ♪
♪幻なんかじゃない 人生は夢じゃない
僕達ははっきりと生きてるんだ♪
♪夕焼け空は赤い 炎のように赤い
この星の半分を真っ赤に染めた♪
♪ それよりももっと赤い血が
体中を流れてるんだぜ♪
作詞・作曲:甲本ヒロト ※『DUG OUT』(1993年)収録
ブルーハーツとしての最後のシングルとなる「夕暮れ」はどことなく憂いがあるように感じます。解散を意識していたからかな。
「カップ5」は身近なものを失った悲しみや、不十分であるものを補おうとするカードです。5つのカップのうち3つがこぼれ、すべて揃っていないことに大きな喪失を感じます。「カップ」からこぼれる赤いワインは血縁を表しています。これはバンドは家族も同然だったという証なのですね。
♪はっきりさせなくてもいいあやふやなまんまでいい♪と言いながら♪僕達ははっきりと生きてるんだ♪という矛盾だったり、「赤い夕焼け」と「赤い血」を対比させて、寂しさはあるけど、生きてるんだから頑張れるさ、と前向きな姿もみえてきます。それを踏まえると、前の「カップ4」の堂々巡りはなんとかこの事態(解散)を引き留めようと、同じところをぐるぐる回っていたようにも見えてきました。もういっちょ前の「カップ3」時代はバンドの全盛期で毎日が「パーティー」だったという見方もできますね。
「カップ3」が行き過ぎると、やがてやってくる「カップ4」の虚脱感。。。
この3、4,5の並び、深いですね。。。
さぁ、お次は! 「カップ6」ぽい曲もみつけました。
「君のため」
♪もう抱きしめて 二度と離しはしない
たとえ地球が砕けても 金がなくても♪
♪「好きです 誰よりも 何よりも 大好きです
ごめんなさい 神様よりも 好きです」♪
作詞・作曲:真島昌利 ※『THE BLUE HEARTS』(1987年)収録
「カップ6」は、子供の男の子が女の子にお花をプレゼントしている絵柄で、あの頃の純粋な気持ちを思いだして、初心にかえりリセットするというカードです。
この曲も一貫してピュア❤️ スローバラードで郷愁を誘う。告白の言葉として「神様よりも好きです」なんて、小学生か!? ガキぽいというか、無邪気なのがかわいいので笑っちゃいますが。「カップ」の純粋な愛は、君を幸せにできる!金はないけど…というのがつきもの(笑)物質ではなく精神でのつながり。ブルーハーツの真骨頂!名曲のひとつとだと思っています。
次は、「カップ7」
「夢」
♪あれも欲しい これも欲しい
もっと欲しい もっともっと欲しい ♪
作詞・作曲:真島昌利 ※『STICK OUT』(1993年)収録
「カップ7」は、まだ実態が掴めていないものへの憧れ、いろいろな可能性をみていくというカードです。前の「6」のカードで初心にかえってみたものの、何から始めようかあれこれ迷うのはよくあることです。
それにしても、この歌詞そのまんまでわかりやすいですね。
続けて行きますー!「カップ8」
「月の爆撃機」
♪ここから一歩も通さない
理屈も法律も通さない
誰の声も届かない
友達も恋人も入れない
手掛かりになるのは薄い月明り
あれは伝説の爆撃機
この街もそろそろ危ないぜ
どんな風に逃げようか
すべては幻と笑おうか♪
作詞・作曲:甲本ヒロト ※『STICK OUT』(1993年)収録
「カップ8」は前の「カップ7」で「夢」を追いかけ、いろいろな経験してみたけれど、やっぱり何かが違うと感じ、今まで積み上げたものを置いて、新たな道を模索しようとするカードです。絵の中のシチュエーションは薄暗い月明かりをたよりに立ち去る人が描かれています。
この歌詞はこの情景がそのまんま描かれているような気がして、本来の意味や解釈はその人の置かれてる状況によって、様々なことが考えられますので受け止め方は人それぞれですが、雰囲気は「カップ8」ぽい!と思えたのでした。
次の「カップ9」はちょっとイレギュラーです。
「カップ9」は到達であり成功を意味します。ブルーハーツの歌のほとんどは夢に向かって邁進中という内容が多く、願いが叶ってうれしい!という歌が見当たりません。
夢を追いかけ表現していたら成功しちゃった、というのは彼ら本人たちのことなのでは?とふと、思えてきました。なので「カップ9」はブルーハーツ自身でしょう!というオチをつけたところで、続きは次回、大アルカナ編も考えてみたいと思います。
お楽しみに!
【著者プロフィール】
加藤マカロン
イラストレーター&占い師。公式サイトは、マカロンタロットweb 。カードの基本的な意味などを知りたい方は、『マカロンタロットで学ぶタロット占い』(駒草出版)をご参照ください。SNSは、Twitterアカウント (@katomacalon)、facebook などでも情報発信中。
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