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味覚ひろがる、喜びと楽しみと。

「あなた、タイ人!?」

先日、料理教室でタイ人の先生に言われて
何だかとても嬉しかった言葉。
というのも、私がとある野菜を
「おいしい、おいしい…!」と
感激して食べていたから。

何を食べたかというと「チャオム」という野菜。
少なくとも私は日本のスーパーで出会ったことはありません。

棘に気をつけながら、穂先に向かってしごいて
新芽をこそげとっていく。
棘がけっこう鋭い。


アカシアの一種で和名は「臭菜」。
「臭菜」と言われるほど独特の臭いと棘が特徴。
新芽の柔らかい部分を食べます。

どんなにおいかというと、温泉の硫黄臭さといいましょうか。まぁ、臭いです、たしかに。

でも、臭いは美味しい。
匂いの強い食べ物が、わりと好きです。
ラム肉、ニンニク、ニラ、行者ニンニク(アイヌネギ)、島らっきょう、などなど。
チャオムもその類です。

すっかり気に入った私がキッチンで下ごしらえしていたところ、あまりの臭いに息子が、すたこらと逃げていったほど。
ちなみに栄養的には、食物繊維、カルシウム、
リン、βカロテン、ビタミンB2、ビタミンCなんかが含まれているそう。優秀野菜!


食べ方はというと、こんなふうに(カオクルックガピ。タイの混ぜご飯です)生で食べても良し、
卵との相性◎なので、玉子焼きやオムレツにしても美味しかったです。

その日、料理教室で教わったカオクルックガピ。


タイに来てから、人生初の味がたくさん!
チャオムの他に初めて知った味、好きになった味といえば…



ドリアン

…言わずと知れたフルーツの王様。冷凍してストックするほど、どハマり中。においは痛んだ玉葱。食べるとすごく濃厚な梨のような、カスタードクリームのような味わい。


サイクロークイサーン

…肉、春雨、野菜がたっぷり詰まったタイ東北部イサーン地方のソーセージ。むっちりまんまるフォルムが何だかかわいい発酵食品。その酸味が堪らない。生のキャベツ、薄くスライスされた生姜、そして青唐辛子をちびちびかじりながら食べる。これが最高の組み合わせ!




サトー豆

…これまた臭い!とにかく臭い!!
和名は「ネジレフサマメ」、中国では「臭豆」(そのままやん)と呼ばれているそう。
でも、また食べたくなるほど中毒性のある味。
「海老とサトー豆の炒め物(パット・サトー・クン)」は、海老エキスとよくからんで美味。

食材はもちろん、タイ料理はハーブや野菜など、
それらの複雑な組み合わせ、織りなす奥行きある味わいにいつも驚かされる。タイ人、味覚の天才。
それらに触れるたび、自分の味覚が広がる驚きと発見、好みの味を新たに発見する喜び、楽しさがあります。タイに来てから、格段に好きな食べものが増えたと思う。それって人生において、
めちゃくちくちゃ幸せなことだなと思う。

昨年はほとんど出来なかったけれど、今年こそは地元の人で賑わう市場にも足を運んで、身振り手振りでローカルの人たちとコミュニケーションとりながら、いろんな食材に触れてみたいなと思っています。できれば、ハードル高いけどお魚とか買ってみたい…!

想像するだけで、そんな新しい出会い、発見にわくわくします。