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#3_Roots DESIMO BLEND

近年、世界的にもコーヒー豆の産地として認知されつつあるタイ。
もともとコーヒーは好きで、家で楽しんでいたことに加え、緊急事態宣言でお篭りが長引いたことをきっかけに、タイのコーヒーの飲み比べをして自分なりに記録をする、なんてことを始めました。


味覚や嗅覚で感じたことを、色や形に例えてみたり、ほかの食べ物や花の香りに置き換えてみたりと言語化するのだけれど、その過程で感覚や語彙力が研ぎ澄まされて、結構たのしかったり。
そして、もちろんそれぞれ個性を放つタイの豆たちが愛おしく感じたり。

ということで、魅力的なタイのコーヒー豆について、そのひとつずつと向き合って(自分で選んで買って、挽いて、淹れて、飲む)、今日もゆるゆる書いていきます。

ちなみにわたしは、コーヒーの専門家でも何でもなく、ただコーヒーが好きな普通の人です。あしからず。




今日は、年明けにいただいて色々びっくりした
こちらのコーヒーを。味わいはもちろん豆の背景にも発見がありました。

Desimo Blend


こちらはタイのロースタリーRootsの豆です。
バンコク市内に複数のおしゃれなカフェがあります。わたしは、トンローのThe commons 内にある店舗に行くことが多いです。


今回は6種類の豆がセットになった限定パックを購入。そのうちのひとつをいただきます。
年末年始にゆったり楽しむため、タイのオンライン通販サイトLazada(Amazonみたいなサイトです)の12.12セールでお得に購入しました。

それぞれ100gと少量ながら色んなブレンドを楽しめる。好みの味を探すのに最適。


淹れてみて、まずびっくり。
中煎り(むしろ、豆の色や挽き具合から浅煎りに近いとわたしは感じたのだけど)なのに、
とにかくふくらむふくらむ。どこまでも。
しかも、きめ細やかでとにかくクリーミィ…。

豆との対話。もくもくを愛でる幸せな時間。
もくもくから推察するに鮮度、保存管理状態の良さが伺えます。
香ばしい香り。見た目は結構、浅煎りな感じだけどサイトでの解説表示ではミディアム〜ダークとなっている。
パッケージの裏には、焙煎者の名前が。



どちらかというと、酸味は苦手で深煎りの方が好み。でも、このフレッシュでクリーミィなもくもく。淹れながら期待が高まります。これはきっと美味しい気がする。


早速、味わいなどを記していきます。
いつもながら、あくまでもわたし個人の感触です。


✔︎コーヒー豆の基本スペック

・一袋100g   ※12月の限定パッケージのため少量
・中〜深煎り
・チェンライなどタイ各地で栽培された豆を独自
 の割合でブレンド
・Rootsの各店舗、Lazadaで購入可能


✔︎豆の特徴

・硬めの挽き具合、抵抗あり
・びっくりするほど、きめ細やかでクリーミィな
 泡の膨らみ


✔︎淹れた瞬間の香り

・とにかくフレッシュ!Green Teaのような香り
 を感じた


✔︎酸味、苦味

・酸味は舌先にふんわり感じる程度
・想像以上に軽やか
・さらりと軽やかない苦味


✔︎香り

・ナッツ、フルーティ、ラベンダー
 ほのかな甘み


✔︎味わい

・なめらかで柔らかくシルクのよう
・とろみを感じるような優しい口あたり


✔︎色(イメージ)


✔︎冷めた後の味わい

・すっきりクリアな味わい、さわやか



さわやかなのに、まろやかさもあって
とても飲みやすいコーヒーでした。
この酸味は好き。

その味の秘密には、10%だけ加えられたロブスタ種の豆にあるようです。

コーヒー豆は大きく分けてアラビカ種とロブスタ種があるのですが、市場においてロブスタ種は、あまり評価が高くないのだそうです。
理由は、世界的なスペシャリティコーヒーの流行によりアラビカ種がもてはやされていること、
一方、ロブスタ種はインスタントコーヒーの原料などに使われるため安価な豆としてのイメージが強かったり、カフェイン含有量が高いため品質的にネガティブな認識をされることがあったりするため。
とはいえ、ロブスタの農家は世界中のコーヒー農家の40〜50%を占めていることから、Rootはそこに問題意識をもっているようです。

そこでRootsでは、たとえ少量でもロブスタ種をブレンドに加えることによって、商品を通じてロブスタ種の品質や価値に光りを当てるという挑戦をしています。市場におけるロブスタの視点を変えたい、その思いがこの豆にも、味わいにも表れているようです。


味わいはもちろん、こうした作り手の思いや思想を知ることで、より一層特別な一杯に感じられます。

コーヒーも観光も。その手段や手法は何であれ、
自分たちの商品やサービスを通じて、何を成したいのか、変えたいのか、あるいは生み出したいのか。からっぽなのはすぐにばれる。
分かっていないようで、そういう根底に流れるものを、じつは人や社会は敏感に感じ取るし、求めているように思う。