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月詣りと、柏手と。

今日も導かれるように氏神様へ。
炎天下のなか、てくてく20分ほど歩く。
額からは汗がしたたる。それでも歩く。
なんだか、そのことに意味があるように思えて。


蝉の声が響く境内には、若い男性がひとり。
とても丁寧にお詣りしている。
きっといつもお詣りに来ているんだろう。

鳥居の前で一礼して、ゆっくりくぐる。
それまで汗もだらだらで、顔も熱っていたのに
中に入ると、涼しく感じられるから不思議だ。

手水で手を清め、口をすすぐ。
小さなお社がみっつ、その奥に拝殿と本殿。
いつの間にか、あの男性はいなくなっていた。


ニ礼して、柏手を打つ。
今日は、とてもよく響いた。
爽やかな残響が心地いい。
それだけで気持ちが浄化されるような、
そんな気がした。



コツは、右手を少し後ろにずらすこと。
それには意味がある。
陰陽でいうと、左手は陽で「神様」、右手は陰で「人」をさすのだそう。
だから、右手、すなわち「人」は一歩下がる。

また、柏手には「今日、ここにきましたよ」と
神様に自分のことを知らせる意味もある。
それは神様のお家をノックすることと同じなのだ、ということをある時に知り、とても納得した。

私は月詣りする時も、年末年始のお詣りも、
お願い事はしない。
なにかの報告や誓いをたてるとき。
そして、その後の結果報告と御礼。

また来ます、
お詣りを終えて顔を上げると、
気持ちのいい風が、わたしの頬を撫でながら
心の中をすーっと通っていった気がした。



柏手の意味は、こちらのblogに詳しく書かれています。