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『サイゴンから来た妻と娘』

子ども達がもしジャーナリズムの方に進むなら読んで欲しい本がある。

『サイゴンのいちばん長い日』『サイゴンから来た妻と娘』に始まる故近藤紘一氏の連作。高校時代にほぼ全巻そろえて、今でも大事にしている。元サンケイ新聞記者、故近藤紘一氏によるベトナムと家族のことを書いたノンフィクション。

小学生の頃、NHKで俳優の故林隆三氏が近藤氏を演じた同タイトルのドラマがずっと記憶に残っていて、高校くらいで偶然その文庫本を見つけ、夢中で読んだのが出会い。

ベトナム戦争の惨状は、いろいろな場所で見聞きしていたし多少の予備知識はあった。でもどこか遠い所で起こった事としてだった。

この本を読んで、その考えが明らかに変わった瞬間のことを今でも覚えている。

「事実を知らなければいけない」

世界情勢に興味があったわけでもなく、歴史が特別好きだったわけでもない。そんな時に優れた文章はいつでも何かを教えてくれると思う。

最後の作品『目撃者』の中のエッセイ~世界の動物園~がまたなかなか良い。

最初にこの文章をブログであげた当時の息子は小3、娘は年長だった。それから10年。自分自身で本当に好きな本を見つけているだろうか。

育児生活も終わって地元に戻った2023年、これからも中国語、ドイツ語、英語の学習を続けて子供たちの語学習得のお手伝いをしていきたいと思っています。