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入社した会社は3年間は続けろと言うのは本当か?

入社した会社は3年間は続けなさい、石の上にも3年と言うのはよく言われることですが、これは本当でしょうか?

私は、3年間続けると言うのは会社の都合で言っていることだと考えます。というのも、1人の新入社員を採用するために費やした経費を回収するための期間がおおむね3年であるというのが、背景にあるからです。

例えば、新入社員の採用のためにはまず採用活動があり、リクナビやマイナビなどを利用すれば、1人の紹介を受けるだけで30万円から50万円かかるということです。

また、面接等の経費も当然人件費がかかっているところです。そして、入社した後の新人研修も莫大な経費がかかります。

かつて私が在籍していた会社では、新入社員向けの合同研修が三日間にわたって行われましたが、これにかかった費用は総額で3,00万円だそうです。その時の新入社員は大体30人位で、一人当たりは30万円位になります。このような研修が初年度は、年に2回程度行われていました。

このように考えると、新入社員を採用して一人前にするための経費としては200から300万円程度かかることになります。こう考えるとこの経費を回収するために最低3年と言うのはうなずけるところで、新人が組織内の戦力として利益を上げると言うところまで考えると3年で回収できれば良い方だなとさえ思えます。実際、回収すると言うことを考えると7年とか8年かかるのだろうなと思ってしまいます。

そうだとすれば、新人が3年以内に辞めてしまうと経営者にとっては大損になると言うことです。このような背景があって、3年間続けると言う言説が流布してるのではないかと思います。

しかし、よく考えてもらいたいのは、これはどちらかと言うと経営者側からの理屈だと言うことです。ましてや、その企業がブラック労働を強いるような会社であれば、なおさらこのような理屈を受け入れるべきではありません。そこで、もし自分の勤めている会社のことを『ブラック企業である』と判断した場合は、3年も我慢していたら手遅れになってしまいます。ブラックだと判断したらすぐに離れる。このような考え方が世の中でもっと広まるとよいと思います。

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