クラウド型システムの導入による売上管理業務の効率化

1、取材先企業の業務上の課題

本稿取り上げるのは設備工事会社(以下、A社)です。A社の業務内容は電気設備工事と衛生設備工事です。

具体的な業務は、電力の引き込みから配電盤の設置、証明やコンセントの設置です。他にも洗面化粧台や洗面器、便器、浴槽の設置も担当します。

現在A社で生じている業務上の問題点としては、売上管理に利用しているシステムが物理ソフトであり、社内に限られた台数しかなく不便であることです。

システムに入力を行う際にはわざわざ事業所まで戻らなくてはなりません。A社の管理情報が特定の場所でしか見られないので現地に出向く担当者から不満の声があがっています。

2、現在の売上管理業務の流れ

A社では請求書の発行が都度請求となっています。請け負った案件ごとに請求書を出します。請求書の発行は毎月複数回にわたって行われます。

請求書の郵送先がいつも定まった住所であれば問題ないのですが、イレギュラーな処理も少なくないのです。例えば、請求書の郵送先が顧客の会社住所ではないケースなどです。

売上を計上する際、A社では販売から入金消込まで会計システムを利用しています。会計業務は外注しており、データを会計士に渡して会計処理を行っています。

この点、専門家による会計処理がなされているのは良いとしても、システムに作業履歴が残らず社内の担当者が確認するのが難しいという問題点もあります。これはシステム上の問題点として改善が必要です。

3、業務上の課題を解決するためのシステム面での改善策

具体的な施策としては次の2つが考えられます。

第一に、クラウド型システムを導入して、どこからでもアクセスできるようにすることです。現在、A社では物理ソフトを利用しており、事業所に出向かなればなりません。クラウド型システムを導入すれば、時間・場所を選ばずにデータにアクセスできます。

第二に、複数人で利用しても、それぞれの履歴が残る売上管理システムを利用することです。システムを共有すると入力ミスも起こりがちです。正確な利用履歴が残れば請求情報と売上計上を連携して正確に管理できます。

4、最後に

A社では売上管理にクラウド型システムを導入することが期待されるところです。クラウド型のシステムを使えば同時編集や変更履歴の閲覧も容易です。

クラウド上での利用であれば、ソフトを用意する必要もありません。システム化によってA社の業務課題は解決の方向に向かうでしょう。

もっとも、現在では様々なサービスがあります。システムの選定に際しては自社の事情に照らして最適な機能を備えた製品を選びたいものです。信頼や実績を参考に自社に合った製品を選び、業務改善につなげてもらえればと思います。

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