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夢と希望に満ちたプロジェクトが目白押しだが土木公務員が足りない話

おはようございます。
ヨギボーのBestな座り方を研究中の小松です。

熊本では国家プロジェクトの台湾の世界最大手半導体企業TSMCの工事建設で盛り上がっているうえに中長期的な一大インフラ事業が目白押しです。
今日はプロの土木エンジニアで現役バリバリの
熊本県庁マンの私が注目する3大プロジェクトをご紹介します。


熊本空港アクセス鉄道

熊本の交通面の長年の課題が熊本市中心部から空港までのアクセスです。
福岡市は中心部の博多駅から福岡空港まで地下鉄で5分程度と抜群のアクセス。
熊本駅から熊本空港までは鉄道やリムジンバスで1時間ほどかかり、他都市と比較しても所要時間が問題となっています。

そこで熊本駅から阿蘇、大分までをつなぐJR豊肥本線の既存駅から分岐させて熊本空港へアクセスする鉄道の検討を続けてきました。

このような中、TSMCの工場建設が発表され、関連企業の更なる集積により空港周辺の物流、人流が大きく変化することが見込まれます。
また、熊本空港では2023年3月よりコンセッション方式で民間側に整備運営を任せています。

最近は、台湾や香港との国際線も充実してきており、空港アクセス鉄道の早期整備が待ち望まれます。

県は、様々な比較検討から肥後大津駅ルートに決めました。概算事業費は約410億円です。

JR豊肥本線と肥後大津駅ルート

県は、2023年10月に熊本空港周辺地域の将来像と実現に向けた取り組みをまとめた「新大空港構想」を発表し、今後ますます熊本が盛り上がっていく雰囲気を醸成させました。

新空港構想


熊本都市圏の高規格連絡道路

熊本都市圏は、慢性的な交通渋滞により熊本市中心部と高速道や空港など交通拠点とのアクセス性が非常に悪いため、熊本市は首都圏以外で『最も渋滞の激しい政令指定都市』というレッテルを貼られました。

 このような状況の中、県は国、熊本市と連携し2021年6月の「熊本県新広域道路交通計画」において、新たな高規格道路を計画しました。
熊本市中心部から高速道路インターチェンジまでを約10分、熊本空港までを約20分で結ぶ「10分・20分構想」を掲げ、「熊本都市圏北連絡道路」「熊本都市圏南連絡道路」「熊本空港連絡道路」を3つの新たな高規格道路として位置づけています。


TSMC新工場周辺の道路整備

最後はTSMC新工場周辺の道路整備です。

新工場ができる菊陽町は令和の時代には珍しく人口増加が著しい町で、以前からゆめタウン周辺の交通渋滞が問題化していました。
新工場南側を通る県道大津植木線の多車線化と、中九州横断道路の合志IC(仮称)までを結ぶアクセス道路を整備する計画です。
昨年末に2028年度中の完成を目指す方針を示しました。

整備する延長や期間から逆算すると年間10億程度の投資となり、こちらのプロジェクトには県もエース級の人財の配置が必要となります。

最後に

このようなプロジェクトの全体的なマネジメントは人間が行うしかありません。
県は、ここ20年の財政再建下の採用抑制と生産年齢人口の減少から事業を任せるプレイヤーが不足しています。

これだけの一大プロジェクトは他の都道府県でもなかなか聴いたことがありません。
間違いなくやりがいはあると断言できるので。自分のキャリアアップに関心がある、やる気に満ち溢れる方に熊本県の土木技術職になっていただきたいです。お待ちしております。

以上、また明日。

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