ウルトラマンデッカー1話感想とダイナとの比較

新番組ウルトラマンデッカー!
7/9土曜日から毎週土曜!朝9時より、テレビ東京系にて放送開始!


さて、宣伝もしたし感想を書いていきたいと思います。

第一話特撮としてはかなりいい、ワクワクさせられる内容だったと思います。

スーツアクション、CGも迫力があるものだったし、地上だけじゃなく空中戦も見応えがありました。
ストーリーも、前作ウルトラマントリガーの続編ということもあり、前作から流れた時も今の地球と火星、防衛軍の現状を、防衛軍所属の登場人物の口から自然に語らせることで、スッと理解できました。
デッカー自体、ウルトラマンダイナのリブートに近い側面もあるので、ダイナを意識しすぎないか心配でしたが、この感じだと今後もデッカーらしさを出していってくれる気がします。

特撮における第一話は、世界観を伝えるためにかなり重要視される回ということもあり、映画顔負けの特撮が見れるので是非見ていただきたいですね。

さて、今回のシーンで今後重要そうだなと個人的に思った要素は以下3つ。
「主人公アスミカナタがスフィアに飲まれる場面」
「登場人物ムラホシタイジの発言」
「スフィアによるバリア」
です。

スフィアに飲まれるカナタ

カナタがデッカーの言葉を脳内に直接受け、会話している。というようシーン。
いかにも神秘的な場面に目が行きがちですが、私が注目したのはデッカーと会うその直前のスフィアに飲まれたカナタのセリフ「あれ、ここはどこだっけ。俺ってなんだ?」というセリフです。

リブート元のウルトラマンダイナにおけるスフィアの行動原理は「全宇宙意思の統一。それによる平和」でした。
要は全てがスフィアになればいいということです。

今作のスフィアも、似たような行動原理だと前提すると、前述のセリフはカナタ自身の思考を奪っているという考え方もできます。
つまり今作のスフィアも地球に襲来したのは、押しつけの善意による宇宙平和の実現…?という考察でした。

ムラホシタイジの正義

公式サイトでは今作の防衛部隊、GUTS-SELECTの隊長だと紹介されているムラホシタイジ。
第一話時点では、地球平和同盟TPUの訓練校の校長という立場で登場。
その際、劇中時間にて7年間怪獣が出現していないことから怪獣対策課及び、それに連なる部署の予算が減らされていること。
前作のGUTS-SELECTの装備が、軒並み無人化されて配備されていることを話すシーンがあります。
前に進む姿勢を肯定しながらも、「都合よく私たちを助けてくれる存在が、また現れてくれるとも限らないですし」と、暗い影を落とす場面があります。

リブート元のウルトラマンダイナには、ゴンドウキハチというダイナ世界の地球平和連合TPC総合本部参謀長がおり、武装による地球防衛を望むタカ派の人物が登場します。
度重なる怪獣や宇宙人から地球を守るために、正体不明の光の巨人=ウルトラマンの力を借りることに否定的で、劇中では人類最強の兵器「電脳巨艦プロメテウス」の製作。人造ウルトラマン「テラノイド」を製作する。
などの行動を起こしており、劇中描写だけを見れば悪人のようにも見えてしまう人物です。
結果的に製作した兵器は、敵の宇宙人等に悪用されてしまうことがありました。

実際は行動が裏目に出てしまった場面が多く、思想が過激すぎるだけで、地球を守りたいという気持ちは誰よりも強い人物でした。
実際、他作品のウルトラマンゼットやウルトラマントリガーでもそうですが、人類がウルトラマンに頼りすぎることを良しとしない場面もあります。
人類の危機は、本来なら人類の手で乗り越えなければならないのです。

『誰かにとって大切なものを守りたい』
という気持ちを持って戦う新隊長のムラホシタイジ。
彼はゴンドウ参謀のように暴走してしまうのでしょうか。
見守っていきましょう。

地球を覆う謎のバリア

1話終盤、デッカーの奮闘虚しくスフィアは地球全土を謎のバリアのようなもので覆ってしまい、この結果火星等との通信が行えなくなってしまいました。
地球は事実上の孤立無縁の状態にあります。
劇中では火星もスフィアに襲われているため、火星に暮らす人々の安否も気になるところではありますが、何故スフィアはそのようなことをしたのでしょうか?

ウルトラマンダイナのスフィアは、宇宙から時折飛来する正体不明の生命体であり、第一話時点で火星へ進攻してからしばらくは鳴りを潜めており、こういった目に見えた激しい進攻を始めたのは物語終盤でした。

前述の考察では、スフィアが統一意思の元、地球を飲み込もうとしているのでは?と考えましたが、一気に地球生物と融合しない時点で不思議にも感じます。
しかしダイナでも、実際には怪獣を使った細々とした進攻を続けていたので、この状態は何かしらの準備段階の可能性もあります。

また、デッカーというイレギュラーの登場から、当初の計画を見送った可能性も…。

いずれにせよ未だ憶測を出ないことなので、今後の展開を注視していきたいと思います。


総評

すごい面白い一話でした。
一話怪獣のスフィアザウルスもカッコいいし、デッカー以上の体躯の踏みつけ攻撃もすごい迫力がありました。
今後数話は、GUTS-SELECTの対怪獣組織としての再構築などの場面が描かれそうです。
それに伴って、主人公と登場人物の過去なども掘り下げてもらえると嬉しいですね。

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