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龍谷ミュージアム春季特別展「ブッダのお弟子さんー教えをつなぐ物語ー」~展覧会#13~
地下1階のロビーへ
京都の西本願寺の向かい側にある、大きな簾を吊したように見える建物が、龍谷大学の龍谷ミュージアムです。もちろんこれは簾ではありません。木材に見えますが、実際は約4,000本のセラミックだそうです。
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美術館のエントランスは地下1階にあります。エスカレーターで下りたところは中庭です。
![](https://assets.st-note.com/img/1654863043438-O3WdrlMNAx.jpg?width=800)
ガラスの扉を抜けるとロビーと受付があります。ここでチケットを求めて、展示室へと向かいます。展示室は3階と2階です。
展示構成
第1章:初めての仏弟子、そして弟子となった神々や人々
第2章:釈尊の涅槃を見まもった仏弟子たち―釈尊からのメッセージ
第3章:仏弟子から十大弟子へ
第4章:羅漢と呼ばれた弟子たち
第5章:羅漢図より読み解く出家者の生活
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「ブッダのお弟子さん」とは?
今回の展覧会が面白いのは、主役と脇役が逆転していることです。〈ブッダとその弟子たち〉となると、普通は、当然ブッダが主役で、弟子たちは脇役ですよね。ところがこの展覧会では、弟子たちが主役なんです。
第1章では、「初めての仏弟子」が紹介されます。
釈尊が出家して王城を後にしたとき、父王の命令で5人の家来が同行しました。5人は釈尊とともに修行し、6年間の苦行をともにしました。釈尊が「苦行は菩提への正しい道ではない」として離れた後、釈尊が初めて説法した相手が、この5人の比丘でした。彼らがブッダの最初の「お弟子さん」となります。
第2章では「釈尊の涅槃」に集まった弟子たちが紹介されます。
涅槃図は、釈尊が入滅した際の情景を描いたものですが、横たわる釈尊の周囲には、仏弟子・菩薩・天部のほか、嘆き悲しむ鳥獣まで描かれています。次に述べる「十大弟子」も当然そこに描かれていますが、舎利弗と目連という二人の優れた弟子は、釈尊よりも早く世を去ったので、そこに描かれることがありません(ということを、初めて知りました)。
和歌山県の金剛峯寺には国宝の「仏涅槃図」がありますが、それを模写した大きな涅槃図をそばで見ることができました。
第3章では、その「十大弟子」が紹介されます。
十大弟子とは、釈尊の弟子たちの中で特に主要な十人の弟子のことで、普通、次の十人だとされています。
智慧第一の舎利弗
神通第一の目犍連
頭陀第一の摩訶迦葉
天眼第一の阿那律
解空第一の須菩提
論義第一の迦旃延
持律第一の優婆離
密行第一の羅睺羅
多聞第一の阿難
説法第一の富楼那
十大弟子といえば、私はまず興福寺の十大弟子像を思い浮かべます。
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今回の展覧会では、京都国立博物館所蔵の「木造十大弟子立像」や神奈川県称名寺の彫像、その他画像も多く展示されています。
第4章は、「羅漢と呼ばれた弟子たち」です。
羅漢とは、サンスクリット語の「arhat」の音写〈阿羅漢〉の略称で、「最高のさとりに達した聖者」を指します。
釈尊は涅槃に達したときに、「教えを護るためにおまえたちは滅してはいけない」と16人の高弟に言い残しました。この16人の聖者は「十六羅漢」と呼ばれています。この羅漢図は、中国や日本で盛んに描かれました。
十六羅漢の第一尊者は「賓度羅跋羅惰闍といい、日本では「びんずるさん」として親しまれています。「びんずるさん」は、撫でるとその部位の病気が治るという信仰があり、「撫仏」ともいわれます。
本展では、十六羅漢図や十八羅漢図のほか、泉涌寺の木造羅漢坐像が目を引きました。館内撮影禁止のため、画像がないのが残念です。
第5章は、「羅漢図より読み解く出家者の生活」です。
この最終章では、羅漢図とともに、彼らの宗教生活の必需品であった香炉や水瓶、如意、経典なども展示されていました。
■龍谷ミュージアム「ブッダのお弟子さん」の展覧会の会期。
2022年4月23日(土)~ 6月19日(日)
あとわずかですね。
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