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ちょこトリップ~近江八幡(前編)~

思った以上に近かった江!

近江おうみ」の訓みは「淡海(あはうみ)」の転ですが、国名の漢字は、都に「近い淡海あはうみ」の「ちかつあはふみ」から来ています。
近江八幡市は琵琶湖の南に位置し、京都からもさほど遠くはありません。しかし大阪に住む私には、「近くて遠いところ」というイメージが強くて、なかなか訪れる機会がありませんでした。

5月下旬の朝。急に思い立って近江八幡に出かけることにしました。自分でも不思議なくらい、突然「行かなくっちゃ」という気になったのです。もちろん要因はいくつもありました。

①昔お世話になった先生が、退職後に近江八幡の水郷の船頭に転身された。新聞の記事で知ってからちょうど10年になるが、ずっと頭の片隅にあった。

②高校のクラス会の次回幹事に指名されたが、近江八幡に行きたいという声があがっている。

③先日、千世さんがnoteに投稿されていたのを読んで気になっていた。

スマホの乗換案内で、最寄り駅の千里丘駅から近江八幡駅までを検索したところ、なんと最短で1時間4分で行けることが分かりました。
自転車で駅まで走って、乗換時間を考慮しても、1時間半あれば近江八幡に到着する! 行かなくっちゃ!・・・と、突然その朝、思ったのです。(できれば、前日に思えばよかった)
急いで支度して家を出たのが10時過ぎ。そして11時半に、JR近江八幡駅に到着。夕方に帰宅するためには15:09の近江八幡駅発の新快速に乗らなければいけないので、実質3時間半の「ちょこトリップ」です。駅前でそそくさと昼食のラーメンをかき込んで、いざ出発!


古い町並みと八幡堀

まず最初に向かったのは、近江八幡駅前の観光案内所。市内散策マップやいろんな観光案内パンフレットをもらい、3時間コースを教えてもらいました。

駅前から近江バスに乗って小幡通りを北へ向かい、小幡町資料館前で降ります。小幡町通りの1本東側の道が新町通で、ここには近江商人の屋敷や資料館がなどが並んでいます。

旧伴家住宅
新町通の古い町並み

歴史を感じさせる古い町並みを北に向かうと、八幡堀に突き当たります。ちょうどお堀めぐりの船が通り過ぎるところでした。

八幡堀と観光船

堀端の道を東に折れます。両岸の緑の木々の間を、お堀の水が穏やかに流れています。桜の季節はさぞ美しいでしょうが、新緑の水辺もきっとそれに劣らないでしょう。

なぜか塀に鯉のぼり

お堀沿いの道を東に向かうと、魚屋うわい町通りの明治橋、日牟禮ひむれ八幡宮参道の白雲橋があります。白雲橋の上から人々がお堀を見下ろしています。花嫁花婿姿の若い2人が、手漕ぎの舟に乗っていました。

八幡堀風景
八幡堀風景

岸辺にはカメラマンがいて、2人の写真を撮っています。最近はやりの「結婚式の前撮り」のようですね。


日牟禮八幡宮

白雲橋から一旦鳥居の外に出ます。観光案内所になっている白雲館という明治期の建物の前からが日牟禮八幡宮の参道です。お堀の北側の参道両側が駐車場になっているので、なかなか車が途切れません。

日牟禮八幡宮  木造大鳥居

お堀にかかる白雲橋を渡ると、左右に「たねや」「クラブハリエ」という有名なお店があります。寄りたい気持ちをぐっとこらえて、参道を進みます。やがて右手に木造入母屋造の立派な楼門が見えてきました。

日牟禮八幡宮 楼門

楼門の手前には明治41年奉献の石造狛犬が安置されています。渦巻く毛並みが美しい狛犬です。

明治41年12月1日奉献の狛犬
楼門の上からも鋭い目

楼門を潜ると、そこにも木造の狛犬がいました。金網で囲まれてちょっと分かりづらいですが、かなりの年代物だと思われます。

楼門内側の木造狛犬

正面の拝殿。鎌倉時代の初期、文治3年(1188)源頼朝公が近江の守護職、佐々木六角に命じて造営したものです。その後数度の改築を経て現在に至っています。拝殿の後方には、八幡大神を奉斎した本殿があります。

日牟禮八幡宮 拝殿

本殿の左右には、たくさんの境内社がありました。天満宮には、鼻の下に髭を蓄えた狛犬がいます。

鼻の下に髭をたくわえた明治39年奉献の狛犬

狛犬になると、ついつい力が入ってしまいますが、今回はこれでも抑え気味です・・・。
さて、日牟禮八幡宮で時間をとってしまいました。先を急ぎます。

次の目的地は八幡山山頂の城跡です。後編をお楽しみに。


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