見出し画像

大阪市の神社と狛犬 ❽旭区③八幡大神宮御旅所~阿はガハハ、吽はムッツリ~

大阪市旭区の地図と神社

大阪市には、現在24の行政区があります。淀川のすぐ南側には5つの区がありますが、旭区はそのいちばん東の端に位置します。旭区の東側は守口市と接しています。旭区という名前の由来は、文字どおり朝日が昇る東に位置するからだそうです。
旭区には、八幡大神宮の御旅所を含めて神社が4社あります。八幡大神宮御旅所は、八幡大神宮から東に向かい、国道を渡って南東にしばらく進んだ住宅街に鎮座しています。距離にして500mほどです。御旅所とはいうものの、八幡大神宮の神額がかかる鳥居があり、狭いながらも境内があって、立派な神社に見えます。

八幡大神宮御旅所

■所在地 〒535-0021 大阪市旭区清水5-9-20
■主祭神 八幡大神・春日大神・蛭子大神

八幡大神宮御旅所 拝殿と狛犬

狛犬1

■奉献年 弘化四未年八月吉日(1847) 
■石工  不明
■材質  砂岩
■設置  拝殿前 

弘化4年奉献の狛犬
弘化4年奉献の狛犬
弘化4年奉献の狛犬
弘化4年奉献の狛犬

台座に「弘化四未年八月吉日」(1847)の紀年銘をもつ砂岩製の狛犬である。
大きな丸目に大きな鼻と口を持ち、分厚い横耳がついている。この頃には、眉や目がつり上がった誇張型の狛犬がしばしば見られるが、この御旅所の狛犬は、顔の造作が大きいものの、文化・文政・天保期に流行した浪速型の狛犬の様式を色濃く残している。
花崗岩製の台座には、奉献者と思われる数名の名前が彫られている。狛犬本体は、足座をコンクリートで固めて台座にのせている。

両国橋
境内に、橋の欄干柱と思われる石造物がある。「両国橋」という文字が彫られている。「両国」というのは、八幡大神宮とその御旅所がある「旭区清水」の旧地名である。この付近は摂津と河内の境界近くに当たることから「両国」と呼ばれたようだ。両国橋は、三郷水路に架かっていた橋という。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?