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アジア紀行~(続)ベトナム・ホイアン①~

ダナンからホイアンへ

ダナンでの2泊があっという間に終わる。結局、海しか行ってない。しかしベトナム中部でいちばん楽しみにしていたのは、今日の目的地ホイアンだ。

この辺りは鉄道や長距離バスの運行がないので、タクシーで移動することになる。ホテルのフロントでタクシーを予約する。
9:45、チェックアウト。すでにホテル前にタクシーが待機していた。ダナンからホイアンまでは約30km。1時間もかからないと聞いていた。
タクシーは日陰に駐めてあったが、エアコンを切ってあったので、車内はとても暑い。おまけに魚のような臭いがする。しかし、走り出すと、徐々に涼しくなってきた。初めは海岸線の道路を南下していたが、途中から丘陵や田園地帯を通る。ほかの車と出会うことは少ない。やがて町並みが見えてきた。

気がつくと、もうそこがホイアンだった。時計を見ると、まだ30分しか経っていない。メーターの数字は37.25。40万ドンを渡すと、1万ドンのお釣りがきた。39万ドンか。すぐには換算できないけれど、1500円ぐらいだろう。
ホイアンでの宿泊場所は、「Thien  Thanh  Boutique  Hotel」。一応チェックインは済ませるが、まだ朝の10時半なので、部屋には入れない。荷物を預けて町に出ることにする。

ホイアン(Thành phố Hội An)

ホイアンはトゥボン川の河口に位置する人口12万ほどの港町で、中国人街を中心に古い建築が残っている。町並みはユネスコの世界文化遺産にも登録されている。16世紀以降には日本とも貿易が行われ、日本人街も作られたが、江戸幕府の鎖国政策により、往来が途絶えてしまったという。
ホイアンが幸運だったのは、ベトナム戦争の時にも町が破壊されることがなく、古い町並みが残ったことだ。

ダナンも暑かったが、ホイアンも猛烈に暑い。早く夜になればいいと思ってしまう。しかしまだ昼前。とりあえず何か食べておこう。
ホテルから15分も歩かないうちに、川沿いの古い町並みに出る。この辺りはとても風情がある。川のそばのレストランに入って、バケットのチーズサンドとフルーツジュースを注文する。

このバケットは美味しかったな。
ほどよい時間になったので、ホテルに戻る。

間口の狭い小さなホテルだが、とても居心地がよかった。
案内されて部屋に入ると・・・

中国風の小さな部屋だったが、隣接するバスルームがゆったりしていてよかった。今回はここで2泊することになる。
しばらくのんびりしていると、雨音がする。窓の外はスコールだ。これで少し涼しくなるかもしれない。

来遠橋

雨が上がったので、ホテルで自転車を借りて旧市街に向かう。ホイアンの歴史的建造物や寺院などを見学するにはチケットが必要だ。5ヶ所回れて9万ドンだった。

まず最初に向かったのは「来遠橋」だ。ここは「日本橋」とも呼ばれるように、1593年に日本人の手によって建造されたという。屋根付きの石の太鼓橋である。

500年以上経った今も健在なのがうれしい。日本人が作ったとはいうものの、造りは完全に中国風だ。屋根の上には、魔除け、火除けと思われる屋根飾りがある。橋の両端の出入り口も、ものものしい。

「来遠橋」という名前は、建築当初からのものではなく、1719年に広南国王が、『論語』の「朋あり遠方より来たる、また楽しからずや」から名付けたとされる。申年に建築が始まり戌年に終わったことから、橋の両端には申(猿)と戌(犬)の木像がある。

橋の中ほど祠が祀られているのも珍しい。

橋を何度も行ったり来たり。橋というよりも、これ自体が一つの建物だ。
もう一度、離れたところから橋の写真を撮る。

ホイアン町巡りを始めたばかりだけど、ここは楽しめる予感がする。
続きは次回に・・・。

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