山街ダイアリー 秩父神社行
平素は都会の雑踏やサイレンを子守唄としている。ふと川が恋しくなり長瀞へ。風を切って野山を行く。池袋から電車で2時間。酒と旅をこよなく愛した歌人若山牧水は秩父を好み、「渓をおもふ」や「くろ土」を記している。
長瀞へは長瀞駅下車。ライン下りも楽しめる。
川は夏模様。薄荷色のガラスを溶かしたような瀞。8500万歳の岩が川に磨かれてできた岩畳に、芽吹いたばかりの緑がみなぎる。壮大な時の流れと季節の命の渓の交響曲。
秩父の町へ。かつては海の底であった秩父盆地。石灰でできた武甲山が