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上皇陛下御誕生日を寿(ことほ)ぐ

 本日12月23日、上皇陛下におかれましては満90歳の御誕生日をお迎えになられました。
御譲位されて穏やかにお健やかにお過ごしのご様子、安堵しております。

 昨日は冬至でしたね。昼の長さが一番短い日。
その翌日にお誕生日というのは偶然ではなく、長い夜が黎明へと転じてゆく、そんな時代の転換点を体現されていたのではないか、とふと思いました。
(クリスマスと近い、というのも意味があることのように感じます)

 昭和の時代は世界の五大国としてスタートした我が国でしたが、敗戦により焦土と化し、そこから次は経済大国となって爛熟期を迎え、バブルの頂点で平成へと御代替りしました。

 しかしそのバブルがはじけ、平成の御代は経済的にも思想的にも混迷を深めました。言わば夜の時代。しかしその夜も必ず朝への転換点がある。

 陛下御自ら時代の転換点を作られて令和の時代が始まりました。
「れい」の音は「黎明」にも通じると気づきました。

 その令和ももうすぐ6年。
今は世相も混迷の只中にあるように思われますが、あとで振り返ってみると、「あの時代から変わったよね」と言えるようになるのかもしれません。
今上陛下の御誕生日は2月23日。「早春」が、本格的な「春」へと向かう頃です。
令和の御代も、そんな萌(きざ)しが感じられる時代となりますように。