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企業目線+データ分析でU-NEXTパイレーツ新加入選手を考察(第2回)

第1回に引き続き、では、第2回では「どの選手がパイレーツのファン層を拡大させるのか」について、論じていきたいと思います。

検討対象となる選手:直近タイトルを取った選手

パイレーツの木下監督は、「『強いチームを作ることを第一義』に、過去4シーズンのポストシーズンも含めた通算成績を指標として、断腸の思いでこの決断をしました。」と、直近のリリースで述べています。

したがって、「強さ」が否定されるような選手については、ドラフトの対象とはならないと仮定することとします。

「強さ」の測定指標は多々あるかと思いますが、多くのファンにとって、特に麻雀初心者にとっては「何かで1番になった」選手であることが、最もわかりやすい指標かと思います。というより、僕の実力では、麻雀が強いかどうかなんてわかるはずもなく・・・・。

そこで、本検討において、取り上げる選手は、

  • 直近主要タイトルをとった選手(除:現Mリーガー)のうち

  • 6月22日現在、twitterフォロワー数が2,000を超えている選手(twitterフォロワーに基づくファン層分析にて、本検討を進めるところ、2,000のサンプルがないと、有意な検討ができない手触りだったので。。。)

としたいと思います。

以下、太字の選手が、今回の検討対象です。
幾人かの選手については、直近のタイトルをとっていないものの、諸々の状況から考えて検討対象に入っているだろう、ということで加えております。
※ 本当は、荒さんのファン層を検討してみたかった。。。

<日本プロ麻雀連盟主催大会>
佐々木寿人(鳳凰位)
荒正義(十段位)
渡辺史哉(王位)
魚谷侑未(女流桜花)
奈良圭純(麻雀マスターズ)
廣岡璃奈(桜蕾戦)
早川健太(若獅子戦)
吉野敦志(鸞和戦)

<最高位戦日本プロ麻雀協会主催大会>
鈴木優(最高位)
平島晶太(最高位戦classic)
仲林圭(發王位)
中郡慧樹(新輝戦)
内間祐海(女流最高位)
小宮悠(女流名人)

<日本プロ麻雀協会主催大会>
渋川難波(雀王)
富永修(雀竜位)
逢川恵夢(女流雀王)
皆川直毅(日本オープン)

<麻将連合主催大会>
小林剛(将王)
藤川まゆ(将妃)
竹内元太(BIG1カップ)

<RMU主催大会>
河野高志(令昭位)
汐宮あまね(ティアラ)
浅井裕介(RMUクラウン)

<その他>
菅原千瑛(RTDガールズトーナメント2021)
中山百合子(シンデレラリーグ2021)
涼宮麻由(プリンセスオブザイヤー2021)
醍醐大(前最高位)
矢島亨(前雀王)
茨城啓太(第19代天鳳位、おしパイ出演経験あり)
山本ひかる(シンデレラリーグ2019、おしパイ出演経験あり)
梅村日奈子(シンデレラリーグ2020、おしパイ出演経験あり)

上記選手のファン層拡大ポテンシャル測定手法

第1回の記事にて、パイレーツはファン層拡大に注力しているだろう旨を述べました。では、何をもって各選手の「パイレーツのファン層拡大のポテンシャル」を測定するのがよいでしょうか。

ここでは各選手が開設してるTwitterアカウントのフォロワーを分析することによって、考えていきたいと思います。

というのも、これは完全に私の肌感覚なのですが、麻雀界においては、選手によるTwitterでの情報発信が非常に重要視されているような気がするんですね。特にMリーグ界隈については、より重要度が増している気がします。

本当は様々な手法を試したいんですが、とにかく時間がかかるので、まずは簡単にできるフォロワー分析をやってみよう、ということです。

データはtwitterAPIを使って取得しています。API制限の問題もあり、フォロワー情報を取得するのに死ぬほど時間がかかりました。ここどうにかしてくれ。。。

フォロワー数

まずは、フォロワー数

<対象選手のフォロワー数ランキング>
1.渋川難波(雀王)40,047
2.山本ひかる(シンデレラリーグ2019)29,594
3.菅原千瑛(RTDガールズトーナメント2021)20,429

4.鈴木優(最高位)12,345
5.仲林圭(發王位)12,041
6.涼宮麻由(プリンセスオブザイヤー2021)9,695
7.逢川恵夢(女流雀王)9,600
8.小宮悠(女流名人)9,452
9.醍醐大(前最高位)9,307
10.河野高志(令昭位)8,834

渋川さんがダントツ。もうこれだけでMリーガー確定なんじゃないか、と思わせる強さですね。

山本さんも予想通り強い。やはり女優として活躍しているのが強さの秘訣なのでしょうか。

菅原さんもこんなにフォロワー多かったんですね。この3人は、少なくともフォロワー数だけを見ると、普通にMリーガークラスの人気ですね。素直にすごいです。

ただ、後で述べるように、この指標よりももっと重要な指標があると思っています。。。

単推しファン数ランキング

次に、当該選手のフォロワーのうち、パイレーツ/小林選手/瑞原選手をフォロー「していない」人の数のランキングを見てみたいと思います。

要は、当該選手が仮にパイレーツに入った場合、その選手見たさにパイレーツのファンになってくれるだろう人の数(要は、単推しファン数)を見るということです。

個人的には、これがかなり重要なのではないかな、と思っています。

<単推しファン数ランキング>
1.山本ひかる(シンデレラリーグ2019)25,315
2.菅原千瑛(RTDガールズトーナメント2021)8,214
3.渋川難波(雀王)7,650

4.逢川恵夢(女流雀王)3,413
5.涼宮麻由(プリンセスオブザイヤー2021)3,335
6.汐宮あまね(RMUティアラ)2,981
7.鈴木優(最高位)2,938
8.河野高志(令昭位)2,677
9.仲林圭(發王位)2,224
10.小宮悠(女流名人)2,071

これは山本さんの圧勝と言っていいでしょう。
これは、パイレーツ現メンバーとの所属団体の違いのみならず、女優としての活動が主な要因ととらえるべきでしょう。
タイトルをすでに獲得しており、「強さ」はすでに証明済みとも言えますが、仮に男女混合のビッグタイトルを獲得していたのであれば、既に「当確」を言い渡したいレベルです。
少なくとも、U-NEXTサイドとしてはネクスト瑞原の候補として間違いなくリストアップしているのではないでしょうか。

山本さんに続く2位に入ったのは菅原さんです。
この要因としては、「団体の違い」、特にパイレーツは非連盟系と位置付けられていることが大きく影響しているように思います。
仮に、パイレーツがファン層の拡大を狙っているのであれば、連盟所属のプロを獲得することは一つのオプションとして検討の価値があるように思います。
あと菅原さん自身にネット麻雀のイメージがないというのも、要因の一つでしょうか。
確かに、アサピンとかキングの代わりが菅原さんて、結構なイメージチェンジですよね。

また、渋川さんも非常に強い2位と僅差の3位でした。
普段からの地道な努力に加え、Mリーグ公式解説として着実に知名度・人気を重ねてきた結果といって過言ではありません。

4位以下では、逢川さん、涼宮さん、汐宮さんが大きく健闘しています。
特に前2者については関西ベースであることと、よくも悪くもパイレーツの「優等生?」的イメージとは真逆をいくエンタメスタイルが功を奏したといえるでしょうか。
逢川さんは、女流雀王に幾度も輝いており、非常に強いことは既に証明済みともいえ、有力候補と言えるかもしれません。
いずれにせよ、風穴を開けたいのであれば、この3人は非常にいいオプションといえるでしょう。

全体的に最高位戦・協会所属の選手はこのランキングにおいては苦戦しました。
パイレーツのファン層は、最高位戦及び協会のファン層と大きくかぶるということが一つの要因といえると思います。
ただ、これは逆に言えば「強み」でもあることは第3回で触れたいと思います。

単推しファン「率」ランキング

「数」ランキングだと、現在フォロワー数が多い選手が当然有利になります。
ただ、現在フォロワーは少なくとも、たくさんのポテンシャルを持っている選手は当然いるわけです。それを炙り出す為に「率」ランキングについても見てみたいと思います。
もし「率」が高ければ、仮に今と同じファン構成のままフォロワー数が今後増えた場合、多くの単推しファンを抱えることとなるので、ある種ポテンシャルが高いということができます。

<単推しファン率ランキング>
1.山本ひかる(シンデレラリーグ2019)86%
2.汐宮あまね(RMUティアラ) 71%
3.藤川まゆ(将妃)49%
4.菅原千瑛(RTDガールズトーナメント2021)40%
5.逢川恵夢(女流雀王)36%
6.涼宮麻由(プリンセスオブザイヤー2021)34%
7.河野高志(令昭位)30%
8.内間祐海(女流最高位)29%
9.廣岡璃奈(桜蕾戦)26.9%
10.皆川直毅(日本オープン)26.7%

番外:渋川難波(雀王)19%
番外:鈴木優(最高位)24%

こちらについても、「数」ランキングと符合して、山本さん、菅原さんが強い結果となりました。

驚異的なのは、汐宮さん
改めてファン層の違いが浮き彫りとなりました。

ここで大きな健闘を見せたのは、藤川さん
小林選手と同じく麻将連合所属であるにも関わらず、ファン層がパイレーツと大きく重ならないことがわかりました。
藤川さんのキャラクター如何はわかりかねるところですが、パイレーツとしては、今後ネクスト瑞原の一人として、注目に値する選手と言えるのではないでしょうか。

逢川さん、涼宮さんは、(キャラ的に)ネクスト瑞原というよりは、風穴開けたい要員として有力でしょう。

なお、ここで一つ言及したいのは、鈴木優さんの「率」の高さです。最高位戦及び協会所属の男性プロの中では、大きく抜けた数字を持っています。この要因を知るためにはさらなる検討が必要ですが、おそらく「東海ベースであること」がその一つとして挙げられるのではないでしょうか。

小結論:現状だけを見ると渋川・山本・菅原

渋川・山本・菅原さん強し。
これに尽きると思います。
現タイトル保有者の中で、おそらくこの3人は、パイレーツのファン層拡大に大きな貢献をしてくれるはずです。

小結論2:ポテンシャルを見ると・・・・

上記3人に加えて、鈴木優さんの強さも垣間見えました
フォロワー数、単推しファン数・率のどれも高水準であり、さらに最高位戦の「強さ」の頂点に現在君臨していることも併せて考えれば、鈴木優さんを指名する理由は十二分にあります。
今後、未開拓の東海地方の麻雀ファンをパイレーツのファン層に取り込みたいということであれば、なおさらでしょう。

あとは、逢川さん、涼宮さんも数字だけを見ると十分に候補。あとはキャラ的にどうか、というところでしょうか。

本当はハッシュタグ分析とかスピルオーバー分析もしてみたいんですけど、やりだすととてつもなく時間がかかると思うので、それはまたの機会に。

続いて第3回では、朝倉さん・石橋さんの自由契約によって失われるファンを誰ならつなぎとめられるのか、について、検討しています。

追記:
今回の検討をするにあたって、全検討対象選手のアカウントを便宜的にフォローしました。
フォローバックなんて全く気にしていなかったのですが、河野さんが光の速さでフォローバックしてくれていて、なぜかすごくうれしかったです。
以前フォローバックしてくれていた鈴木優さんといばらぎさんと併せて、なんか応援したくなりますね。
かといって、分析に手心は加えないのですが。

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