歌は世につれ世は歌につれ

 この『昭和の歌番組の司会者の名セリフ』にもあるように、昔の歌を聞くとその頃の自分に一瞬戻れるような感覚を覚える。歌の持つ力のようなものを感じる。

 今の高齢者にとっての青春時代の昭和40年代=戦後期には、既に多様なジャンルの音楽が歌われていた。演歌や歌謡曲ばかりではなく、洋楽・フォークソング・ポップス調の曲・グループサウンズなどなど。

 ところが、今の高齢者が好む歌は、その頃の流行歌よりも長く歌い継がれている演歌・歌謡曲が多いようである(個人の好みの領域なので客観的データはない)

 「上を向いて歩こう」は全米ヒッチチャートで一位になった初の日本の楽曲で、幅広い年代に知られている名曲だ。歌っていた歌手の坂本九が航空機事故で亡くなった悲劇の思い出を重ねる人も多いだろう。
 美空ひばりという「天才少女歌手」の登場も、戦後という時代背景の中で、多くの国民に希望を与えた存在となったのは間違いないだろう。後に自他ともに認める「歌謡界の女王」に君臨し、没後国民栄誉賞を授与されたのもうなづける。
 今や誰でも簡単に膨大な楽曲のデータベースにアクセスできる良き時代になった。その恩恵を豊かな生活に活かしたいものだ。

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